先日の QSO パーティで、
430MHz の見通しの良い直接波で送信出力を上げると、相手局の S メータはどれほど変化するのか
と言ったことが話題になったので、今回、具体的な数値を決めて、送信出力と S メータの関係を、以下のようにまとめてみました。
















Sメータの基準
一般的に言われている目安は次の通りです。
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S9 = 50µV
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電力が 2倍 → +3 dB
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電力が 4倍 → +6 dB
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距離が 2倍 → −6 dB
VHF/UHF では
「1S ≒ 3dB」くらいの感覚
で動いている無線機が多いようです。
送信出力を変えると、Sメータはどうなる?
10W → 1W に下げた場合
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出力は 1/10
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受信信号は −10 dB
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Sメータでは
S9 → S6 くらい
10W を 1W にすると、S が3つくらい下がります。
10W → 5W に下げた場合
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出力は 1/2
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受信信号は −3 dB
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Sメータでは
S9 → S8 くらい
10W → 20W に上げた場合
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出力は 2倍
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受信信号は +3 dB
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Sメータでは
S9 → S9 +3dB
出力を倍にしても、Sは1つ分も動かないことが多いのです。
10W → 50W に上げた場合
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出力は 5倍
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受信信号は 約 +7 dB
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Sメータでは
S9 +7dB
10W → 50W にしても、「劇的に強くなった!」とは思えません。
距離を2倍にしたらどうなる?
430MHz の直接波では、
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距離を2倍にすると → −6 dB
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S メータでは
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S が2つ下がる(1S = 3dB の場合)
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具体例
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S9(50µV)で受信できていた局が
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距離が2倍になると
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S7 相当になります
出力を半分にしたときより、距離の影響の方が大きいのです。
ここから分かること
出力アップは、思ったほど効かない
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出力2倍 → S が少し動く程度
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出力10倍 → S が 2〜3 つ動く程度
距離・アンテナ・高さの方が圧倒的に重要
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距離が2倍 → S が2つダウン
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アンテナの高さが少し変わるだけで
→ S が簡単に 1〜2 動く
まとめ
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S9 = 50µV
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出力を倍にしても S は少ししか動かない
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距離を2倍にすると S は大きく下がる
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UHF では
「出力よりアンテナ」
「パワーより見通し」
これが、430MHz 直接波交信の本質です。