前回からの続きです。
www.jh1lhv.tokyo
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中華製の基板が届いたので、早速組み立てを行ってみました。
今回製作する BLE(Bluetooth Low Energy)アダプタは、部品を実装するメイン基板に加え、ケースとして機能するトップ基板とボトム基板を組み合わせた、合計3枚構成となっています。



XIAO ESP32C3 には電源管理チップが内蔵されており、バッテリーによる電源供給と、USB ポート経由でのバッテリー充電の両方に対応しています。
ESP32C3 の裏面にはバッテリー接続用のプラス端子とマイナス端子がありますが、今回はバッテリーを直接はんだ付けするのではなく、JST PH 2.0 のソケットを基板に取り付けて着脱しやすくしました。
動作時の LED インジケータの状態は次のとおりです。
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バッテリー未接続で Type-C ケーブルを接続すると、赤色 LED が点灯し、約 30 秒後に消灯します。
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バッテリーを接続した状態で Type-C ケーブルを挿すと、充電中は赤色 LED が点滅します(電源スイッチ OFF の状態でも充電可能です)。
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充電が完了すると、赤色 LED は消灯します。
なお、バッテリー駆動のみの場合は、LED は点灯しません。

ESP32C3 付属の ANT は、トップ基板の裏面に貼りつけました(アンテナの台座はシールになっています)。

リチウムイオン電池は、本体基板とボトム基板の間に収まるように配置しました。
電池の固定は、基板にマジックテープを使うと、容易に着脱ができて安定性も確保できます。

3.5mm ステレオケーブルを使用して、BLE アダプタと IC-9700 の DATA ジャックを接続します。


大きさは、500円硬貨と並べるとこの程度のサイズ感です。

USB 給電で動作確認中の画像です。
IC-9700 制御アプリ(iPhone)
以下、開発中の iPhone アプリの画面キャプチャです。
今回は、Phone と CW のタブを設けました。
Phone タブ
基本的に、Phone タブでは PTT スイッチの ON/OFF 制御が可能です。
PTT ON のタイマー機能として、5分の連続送信で自動で OFF になります。


PTT ON でボタンは赤色になり、5分タイマーがカウントダウンします。
CW タブ
この CW タブには、CW 運用に際して手元で操作できた方が便利なコマンドを実装しようかと考えています。とりあえず現時点では、キーイングスピードの調整と CW メッセージが送出できるようしました。外部キーパッドのようなことができると便利だと思い実装しました。


赤枠の文字が CW メッセージとして送出できます。
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現在開発中のアプリでは、IC-9700 固有の CI-V コマンドは使用していないため、IC-7300 でもそのまま動作します(IC-7300 の BLE アダプタは、現在試作中です)。
IC-9700 は V/UHF 帯機であることから、CW での運用頻度はそれほど高くないかもしれません。一方、IC-7300 は HF 帯機であり、CW 運用が中心となるケースも多いと思われます。
そこで、本アプリでは CW 運用に欠かせない機能として、最大6個までの CW メッセージ送出機能を搭載しました。さらに、運用中でも手元でキーイングスピードを調整できるようにし、より実用的な操作性を目指しました。
完成品の頒布も検討しておりますので、ご興味のある方はぜひご期待ください。