JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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IC-9700 CI-V コマンドで遊ぶ -5-(iPhone 対応試作)

現在進めている IC-9700 の CI-V コントロール ですが、前回は DATA ジャックに接続する BLE(Bluetooth Low Energy)アダプタを、マイコン Seed AXIO ESP32C3 を用いてブレッドボード上で試作しました。そして Android スマートフォン向けに制御アプリを作り、動作確認まで行っています。

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今回はさらに一歩進めて、同じ CI-V 制御アプリを iPhone でも動作するように試作 し、実際に動作確認を行ってみました。

iPhone での制御にこだわった理由

普段の常用スマートフォンは iPhone なので、やはり手元にあるこの端末で IC-9700 をコントロールできるのが理想です。ということもあり、当初から「iPhoneで無線機を制御すること」を目的として BLE アダプタを製作しました。

Android スマホは USB-OTG ケーブルを使えばシリアル通信が可能ですが、iPhone はハードウェアの仕様上そのような方法は使えません。iPhone から外部機器を直接制御しようとすると、通常はサーバー経由のネットワーク通信に頼らざるを得ないのが現状です。

そこで登場したのが、Bluetooth と Wi-Fi の両方を備え、しかも技適認証済みの小型マイコン「Seeed AXIO ESP32C3」 です。これを利用すれば、IC-9700 の DATA ジャックに直結できる小型 BLE アダプタを製作できると考え、同時にスマホアプリの開発に取り組みました。

基板とソフトウェアの進捗

現在は 3cm×5cm 程度の専用基板 を発注しており、改めて公開していく予定です。

ソフトウェアについては、現状まだ機能は限定的ですが、私が一番必要としていた PTT の ON/OFF 制御と周波数表示を実装しました。今後は CI-V コマンド表を参考にしながら、順次コマンドをアプリに追加し、操作の幅を広げていくつもりです。外部キーパッドと同じようなことをスマホから送出できるようにするのもいいと思います。

PTT ボタンを押し続けて通話する必要がなくなるので、便利です。

他機種への展開の可能性

IC-9700 以外の ICOM 製無線機、たとえば IC-7300 も同じような CI-V コマンド体系を持っています。IC-7300 では 3.5mm ステレオジャックのリモート端子に接続することで CI-V が利用可能ですが、こちらは TTL 準拠の半二重方式での信号処理が必要になるため、若干の回路修正が必要です。

現段階では IC-9700 DATA ジャック専用として基板を発注していますが、将来的には IC-7300 をはじめとした他機種への対応も検討していきたいと考えています。

まとめ

今回の試作により、ようやく iPhone 単体で IC-9700 を直接コントロールする道筋が見えてきました。BLE アダプタと専用アプリの組み合わせによって、これまで不可能だった「iPhone による無線機制御」がやっとできるようになりました。

今後は基板の完成とともに、アプリ機能の拡張、さらには他機種への展開も進めていく予定です。