前回は、M5Stack Core2 を使ったゼロインツールの作成についてご紹介しました。
ゼロインの仕組みについては前回の記事をご覧ください。
今回は、さらにコンパクトな M5StickC Plus2 を使って、同じようなゼロインツールを作ってみた。
M5Stick Plus2 は、手のひらに収まるほど小さなマイコンですが、本体には液晶ディスプレイ(LCD)、バッテリー、そしてマイクまで標準で内蔵されています。こうしたオールインワンの設計は、ゼロインツールのようなポータブルな用途にとても向いていると感じます。無線機の筐体の上にちょこんと置いても邪魔にならず、必要なときにすぐに使えるのが魅力です。
Aボタン
・短押し:ターゲット周波数の変更
・長押し:画面リセット
Bボタン(ターゲット周波数の微調整)
・短押し:+10Hz
・長押し:-10Hz
Cボタン
・短押し:マイク感度調整(1→2→3)
・長押し:電源 ON/OFF
ただ、前回使用した M5Stack Core2 と比べると、M5StickC Plus2 は CPU コアが 1 つだけのため、どうしても処理性能は少し劣ります。現在は M5Stack Core2 と同じく、サンプリング数を 2048 に設定し、周波数分解能をおよそ 3.9Hz にしていますが、この設定だと画面表示の動きがやや重たく感じる場面があります。
CPU の負荷を軽くする方法として、サンプリング数を減らすことも考えました。しかし、サンプリング数を減らしすぎるとゼロイン精度が下がってしまいます。そこで、しばらくはこのまま 2048 の設定で運用してみて、実際の使用感を確認しながら最適なバランスを探ることにしました。
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最近は、さらに低コストなマイコン「ESP32-C3 Super Mini」とマイクユニットを組み合わせて、同様のゼロインツールを作れないか検討しています。小型で安価なのは良いのですが、電源をどうするかが悩みどころです。できれば電池を内蔵した形にできないか、あれこれ思案しているところです。
もし、今回ご紹介した M5StickC Plus2 用のゼロインツールを試してみたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。メールにてバイナリファイルをお送りいたします(ただし、2025/07/10 までのメール到着とさせてください)。