先日届いた JARL のメールマガジン第462号(2025年4月21日発行)に、今年のハムフェアに関する出展案内のリンクが掲載されていたので、内容を確認してみました。
そこで目に留まったのが、クラブ出展のブース使用料です。最も小さな1小間(1.98m × 1.98m)でも、JARL 会員価格で約4万円が必要とのこと。アマチュア無線のような趣味のイベントにしては少し高い印象を受けました(以前も同じようなことを書いています)。
以前から「他の趣味系イベントでは出展料はどれくらいなのだろう?」という疑問があったため、今回あらためて調査してみました。
出展料をジャンル別に比較してみました
以下は、ハムフェアを含む各種ホビーイベントの出展料をまとめた比較表です。
イベント名 | ジャンル | 開催地 | ブースサイズ | 出展料(税込) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ハムフェア |
アマチュア無線 | 有明 GYM-EX (2024年から) |
1.98m × 1.98m | 約40,000円 | JARL会員価格/クラブ出展 |
デザインフェスタ | 創作全般 | 東京ビッグサイト | 1.8m × 0.9m | 1日:12,600円/2日:22,000円 | 審査なし/パフォーマンスOK/S・M・Lの3サイズあり |
コミティア | オリジナル作品 | 東京ビッグサイト | 机半分+椅子1脚 | 約6,900円 | オリジナル限定/個人サークル歓迎/年4回開催 |
ハンドメイドジャパンフェス | ハンドメイド | 東京ビッグサイト | 1.8m × 0.9m〜 | 1日:14,700円〜 | 販売向け/手作り作家対象/入場料:前売1,300円・当日1,500円 |
Maker Faire Tokyo | 電子工作・技術系 | 東京ビッグサイト | 内容により変動 | 出展料:7,700円+電源6,600円 | 展示中心/学生は出展料無料の場合あり |
ゲームマーケット | アナログゲーム | 東京ビッグサイト/インテックス大阪 | 半卓〜 | 5,500円〜9,900円 | 試遊・頒布OK/グッズ販売も可 |
模型展示会(例:ボッチャーズ) | 模型・鉄道模型 | 各地の公共施設など | 会場により様々 | 無料〜数千円 | 展示・交流中心/地域開催が多い |
ハムフェアの出展料は、やっぱり高め?
上記の表を見てみると、ハムフェアの1小間4万円という出展料は、他の趣味系イベントと比べて明らかに割高であることが分かります。たとえば、電子工作や DIY 愛好家が集まる「Maker Faire Tokyo」では、電源使用料込みでも1万円ちょっと。オリジナル作品展示が中心の「コミティア」なら約7,000円ほどです。
もちろん、会場の設備や集客規模、運営体制の違いもあるため、単純な比較は難しい面もあります。ただ、それでも4万円という金額は、特に学生クラブや個人出展者にとっては大きな負担となることは間違いありません。
出展料が参加者を遠ざけていないか?
アマチュア無線の世界でも、若い世代や初心者の参加を促すことが大きな課題になっています。もし出展料がもう少し手頃であれば、これまで出展をためらっていたクラブや個人も参加しやすくなり、結果としてイベント全体が盛り上がるのではないでしょうか。
たとえば、他のイベントのように1万円前後の出展料に見直すことができれば、新しい参加者が増え、来場者との交流も活発になり、ハムフェア全体の魅力も高まるはずです。
未来のハムフェアのために
ハムフェアは、アマチュア無線に関わる人たちが一堂に会する、年に一度の貴重な機会です。だからこそ、多くの人が気軽に参加できるよう、出展環境を整えていくことが、今後のアマチュア無線界の発展にもつながると思います。このままでは出展者が少なくなって、ハムフェアそのものが無くなってしまうんではないかと心配です。
今回の調査が、出展を検討している方や、JARL の運営に関心を持つ方の参考になれば幸いです。