JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

スポンサーリンク

小型ケースを固定する CNC クランプ

CNC1610 Pro で使うクランプのいろいろ。

先日はプリント基板を固定するクランプを作りましたが、あの後さらに一日がかりだったんですが、小型ケースを固定するクランプも作ったりしたので、今日はその紹介です。

今回の STL データは Fusion360 で自分でモデリングしたものになります。

f:id:JH1LHV:20200612200340j:plain

f:id:JH1LHV:20200612200357j:plain


CNC1610 Pro の作業テーブルの大きさは 16cm × 10cm と小さいので、固定に使うクランプの大きさも考慮すると、実際に切削できる範囲はぐっと狭くなってしまう、そういう弱点があります。

クランプの形状によっては、途端に削れる範囲は小さくなってしまうので、可能なかぎり小さなクランプが欲しくなるというわけです。

ということもあって、Thingiverse とか時々覗いたりしてたんですが、なかなかイメージに合う小さなクランプが登録されなくて・・・もう、自分でモデリングした方が早いんじゃないかって。

なんの特徴もありませんが、ホント簡単な形状のクランプを作ってみました。

f:id:JH1LHV:20200612200759j:plain

FLASHFORGE Adventurer3
0.3mm ノズル、デフォルト設定 + ラフトなし + 充填率10%

充填率は 10% にしてみたんですが、それでもひとつ造形するのに1時間以上かかりました。

f:id:JH1LHV:20200612200935j:plain

接写で撮ってみましたが、積層痕は分からないレベルの美しさで造形することができました。

もう、ここまでキレイに造形できちゃったりすると・・・色んなもの作りたくなっちゃいますよ。

わたしはどんな小さいものでも一つ一つ印刷する派で。
決して複数個を並べて印刷するようなことはやらないんですよ。

3Dプリンタで美しく造形するコツがあるとすれば、それは「急がば回れ」じゃないかって。

慌てずに着実に進めることが結果として美しく造形できると。
これまでの経験からそう実感してるんで、印刷経過の確認とか面倒なことはあるけど、まとめ印刷だけはやらないようにしてるんです。

f:id:JH1LHV:20200612201614j:plain

プラケースの蓋に穴をあけることを想定すると、こんな感じに固定します。
作業テーブルとプラケースの間に隙間ができるので、捨て板を使う必要がなくなる。
これが、このクランプのイチバンのメリットなんです。

ただ、こうして実際に固定してみて気付いたんですが、もう数ミリ段差があった方がしっかり固定できそうなんで、実際に何度か使ってみてからアップデートしてみようかと思います。

f:id:JH1LHV:20200612202420j:plain

プラケース本体は、このようにクランプの反対側を使って固定します。

まぁ、こういうただ縦横から抑えるだけの固定方法なんで、上方向への強度はまったくないけど、実際の削りでは下方へ力は加わるので、まぁなんとか期待通りに削れるんじゃないかって思ってます。

f:id:JH1LHV:20200612202950j:plain

これまでといえば、こういう捨て板を作業テーブルに固定して、そして両面テープでプラケースを貼り付けてたんですが、この方法だと両面テープの粘着力によって微妙にズレが生じることがあって、これが仕上がりの美しさにモロ影響してたんですよ。

f:id:JH1LHV:20200612203430j:plain

それと、両面テープで止める時なんだけど、裏面を表にして止めないと、しっかり貼り付けられないので、穴イメージを反転させて切削する必要があったりと、なんだかんだと面倒なんですよね。

と、こういうこともあって、なにかいい固定金具はないかなぁと、もう何年も前から探してたんですよ。

今回作ったクランプは必要に駆られて作ってみたんだけど、まぁ煩わしい捨て板を使う方法から解放されるし、作業効率も格段にアップするんじゃないかと期待だけはしています。 

ということで、最近、3Dプリンタの調子もすこぶる快調だったりするので、よく使うプラケースの形状に合わせたクランプでも、もっと作っておこうかと考えている、そんな今日この頃です。