JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

スポンサーリンク

UV-K5「Firmware-IJV」を 999ch に改造

UV-K5 のメモリを換装して、Firmware-IJV VX3 を書き込んでみました。
この改造で、メモリが 200ch から 999ch に増加しました。

www.jh1lhv.tokyo

 

www.universirius.com

 

※ この写真は、公式サイトから転載しました。

赤丸の 8K EEPROM の 24C64 から、128K EEPROM の 24M01 に交換しました。

M24M01RP(SOIC-8)
https://www.st.com/resource/en/datasheet/m24m01-r.pdf

メモリは AliExpress で 10個 約1,000円(送料含む)で購入しました。


999ch 対応のファームウェアは、「K5prog_IJV_VX3.zip」に梱包されている「firmware.IJV_VX3.13.bin」を書き込むことになります。

 

CHIRP-next でメモリ編集(備忘録)

先日のブログで触れた「CHIRP-next」ですが、カスペルスキーセキュリティによって疑わしいファイルとされています。しかし、現状で 999 チャンネルまでのメモリ編集が可能なのはこの「CHIRP-next」のみです。そのため、リスクを最小限に抑えるために、サブマシンにインストールして使用することにしました。

CHIRP-next を IJV で利用するためには、まず開発者モードに設定し、必要な Python モジュールを読み込ませておくことが必要です。また、改造によりメモリは無くなりますの、作業を始める前に必ずバックアップを取ることを忘れないでください。そして、ファームウェア書き込み後はには本体のリセットを行ってください。


CHIRP-next の起動画面です。


ヘルプから「開発者モード」をチェックして、CHIRP-next を再起動します。


ファイルの LoadModule から、K5prog_IJV_VX3.zip 内の「uvk5_IJV_vX3_36.py」という Python モジュールを読み込みます。



UV-K5 とのシリアル接続は、メニューの無線機「無線機からダウンロード」を選択して、通信ポートなど必要な事項を設定します。


CHIRP-next のメモリ範囲が 200ch から 999ch に拡大しました。

CHIRP-nextを起動する際、毎回 Python モジュールを読み込むのは手間がかかります。そこで、公式マニュアルの「8.1 Load the module automatically when CHIRP starts.」の手順に従って、デスクトップにショートカットを作成しておくと便利です。


Python モジュールを自動で読み込んで起動するショートカットを作成して立ち上げると、画面は赤色になります。


試しに、メモリ 999 チャンネルに「調布フライトサービス」の周波数 130.100MHz(AM)を登録してみました。

画面表示の設定はこんな感じにしました。
ただ、漢字入力ができないのは非常に残念です。

※2024-04-28 追記
調布フライトサービスの周波数は、130.800MHz の間違いでした。
調布飛行場 - 航空無線Handbook

 

■ ■ ■

 

UV-K5 の改造に関しては、様々な方法がありますが、特に「KD8CEC v.0.41」を使った HF フルバンド化はよく知られています。しかし、私の改造方法に問題があるのか感度が悪く、実際の使用には適していない場合が多いです。それに比べて、IJV の 999 チャンネル化の改造は、改造自体のリスクが低く、非常に魅力的です。

この改造を行うことで、IJV の優れた機能を保ったまま、メモリ登録数を標準の5倍に増やすことができます。これにより、さまざまなジャンルの周波数を気兼ねなくメモリに登録できるようになり、非常に便利です。

個人的には、HF フルバンド化よりもリスクが低く、さらに大幅なメモリ増加のメリットがある 999 チャンネル化の改造を推奨します。この改造は、受信を趣味にしているマニアの操作性を格段に向上させ、より幅広い活用が可能になるものと考えています。