AliExpress で買った改造モジュールで HF フルバンドにした UV-K5 ですが、スピーカーからの音量が小さく、受信感度もあまり良くないように感じました。これがどれほどのものか確かめたくなり、「12dB SINAD法」というような正式な方法ではありませんが、SSG を使って簡単なテストを行ってみました。
www.jh1lhv.tokyo
最小受信強度の測定
このテストでは、UV-K5 のアンテナ接続部分に信号発生器(SSG)を繋ぎ、スピーカーから聞こえる音が最も小さいレベルを測定しました。
周波数 (MHz) | SSG出力 (dBm) |
---|---|
1.900 | -72.5 |
3.925 | -67.2 |
7.020 | -58.6 |
10.000 | -53.5 |
14.250 | -58.0 |
18.100 | -63.5 |
21.030 | -65.4 |
24.900 | -65.7 |
29.000 | -69.5 |
80.0 * | -83.3 |
AM 変調(1KHz, 30%)
* 80.0MHz のみ FM 変調(1KHz, Dev 3KHz)
UV-K5 ATT: 0dB
uSDX の 7MHz で比較すると、なんと 66dB の違いがあります。こんなに悪いと、HF のオンエアモニタくらいの使い道しか思いつきません。FM バンドでも UV-K5 の改造前と比べると、約 40dB は悪くなっています。
ちなみに、改造は動画通りに行い、パーツの定数など、独自に変更するようなことはしていません。つまり、AliExpress で売っているモジュールを、一般的な方法で改造したに過ぎません。
ネット上では、受信感度を向上させるためにパーツの定数を変更したり、モジュールの AMI 接続先を変えたりするようなことも紹介されていますが、一般に市販される HF 無線機の感度には及ばないようです。
私の改造に問題がある可能性も否定できませんが、本体の価格と同じくらいのコストがかかるモジュールを用意する必要があり、さらに改造に失敗するという高いリスクも伴います。ということで、改造を始める前には、十分に検討を重ねることをお勧めします。
※ 受信感度が落ちた原因については、改造時の配線ミスや他に何か原因がある可能性があります。原因がわかったら、このブログで情報を共有します。
------------------ 2024/04/20 追加記事 ------------------