JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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【情報 TNX】周波数カウンターを落札しました

友人である JH7VHA の柴田さんから届いたメールを、返信の代わりに、ここに許可を得ずに掲載させていただきました。

先日、1KW の検査を受けた際、総合通信局の担当者に「周波数測定装置をお持ちですか?」と尋ねられたそうです。1KW 検査においては、その時点で周波数カウンターを持っていなかったことが問題になることはありませんでしたが、趣味の無線活動において今後使うために購入されたとのことです。

プロフェッショナルな無線局の検査では、精密な測定が不可欠であり、そのためには測定機器の正確な校正が必須です。しかし、この校正作業には高いコストが伴うため、校正証明書付きの機器を揃えているアマチュアであるハムはそう多くないと思います。

JH7VHA 柴田さんからのメール

ヤフオクで周波数カウンターを落札しました
ADVANTEST  R5362A 20世紀末製 当時価格の 1/10 以下

                           
買ったきっかけは 1KW 変更検査申請時に、総合通信局担当者から「周波数測定装置は有りますか?」と聞かれことからでした。

検査前に提出する書類「無線局成績試験書」に各指定周波(バンドの中心周波数)における偏差を記入する必要があります。総通局からの指導で、技適がある送信機なので、指定周波数にメーカー定格の「周波数安定度」を乗じて記入する事にしました。
例 :指定周波数:52000(KHz) × メーカー定格周波数安定度:±0.05ppm = 260(Hz)

臨局検査時、総通局検査官はキャリーケースに、ハンドヘルドのスペクトラム/シグナルアナライザー、電力計等をパックして、来ていました。1KW を入力できるもので、数百万円するものです。さすがです。検査結果は送信出力、周波数偏差及びスプリアスも電波法を満足していました。

落札したカウンターで測定中の写真です。



52000(KHz)の測定結果は写真のとおりで偏差は -0.9(Hz) です。




送信機から、アッテナータを入れて方向性結合器 (ディレクショナルカップラー)に入力し、擬似負荷(ダミーロード)とカウンターに接続しますが 100W までのアッッテネーターしかありません。そのため、低電力(100W以下)で測定しています(検査時も「適当な電力で」という指示でした)

この周波数カウンターはメーカーの保証期間が過ぎているので、校正証明書が取れないと思います。そのため、検査には使用できませんが、個人で遊ぶには十分すぎる性能です。古い無線機の水晶発振回路の発振周波数調整をする際などに重宝しています。

中華のスペクトラムアナライザーが、英世さん何枚かで買えるようになりました。
いい時代です。
スペアナでは周波数も計れます。


そんな時代に、何を好き好んで諭吉さんをバラまいて、古い周波数カウンターを買うんだろう?

古い車やバイク(いわゆる旧車)が、爆発的に売れて高値になっているように、少年のころの憧れを手に入れたいという気持ちからではないのかなー。70 年代の面影を感じるバイクをガレージに入れたとき、夢が叶ったと心の底から喜んだものでした。

アマチュア無線を始めた中高生の頃、周波数カウンターは憧れでした。高嶺の花でした。その頃のあこがれの彼女にまた会ってみたいと思う気持ちと一緒かなー? 私は老いているのかなー。そのとおり!老いているのでしょう! 好きなものは好きなのです! オレは。少年の頃の「オレ」は、いつしか「私」になっていましたが、せっかく還暦を過ぎたのですから、いつまでも少年の頃の「オレ」の感性も持ち続けたいと思います。今後とも「夢のつづき」を見たいと思います。

今年7月から千円札は「柴三郎さん」 1万円札は「栄一さん」 5千円札は「梅子さん」になりますね。


■ ■ ■

JH7VHA 柴田さんが述べられているように、アマチュア無線を趣味とする上での装備は、単に機能性だけではなく、それを通じて得られる体験や達成感、そして少年時代の夢への憧れを叶える手段としての価値があるように思います。特に、古い無線機の調整に重宝されているとのことで、技術的な面だけでなく、趣味としての楽しさも伝わってきます。

また、現代では中華製のスペクトラムアナライザーが手軽に入手できる時代に、あえて古い周波数カウンターを選ぶ柴田さんの選択には、旧車や古いバイクへの情熱と同様の、時間を超えた価値の追求が感じられます。このような機器への愛着は、単なるツール以上のものがありますよね。

また、柴田さんの言葉にあるように、「老いているのでしょう! 好きなものは好きなのです!」という言葉は、今時の多くのハムも同じだと思います。年齢を重ねることで変わっていく自分自身と、変わらない情熱を持ち続ける大切さを感じさせてくれます。

私も、夢のつづきを追求し、ハムを続けていきたいです。
メールありがとうございます。