今日は、"NanoVNA RF Demo Kit" という、NanoVNA の測定を学習できるボードを紹介します。
VNA 測定を学ぼうとする学生さんには、なかなか良い教材になると思います。
U.FL - SMA ケーブル(20cm)2本付きなので、このセットだけでボードが使えます。
基板サイズは 10 x10cm です。
このボードは AliExpress で送料込みで 1,000円 程度で購入できるもので、これから NanoVNA を購入するなら、このボードも一緒に注文することをおススメします。
各種フィルタ、RLC 回路、ATT など、18 種の項目について NanoVNA のスミスチャートでどう表示されるかを、実際に目で確認しながら学習することができます。
- LPF、ローパスフィルタ(3dB 帯域幅 30MHz)
- HPF、ハイパスフィルタ(3dB 帯域幅 100MHz)
- BPF、バンドパスフィルタ(433MHz、中心周波数10.7MHz)
- BSF、ノッチフィルタ(中心周波数6.5MHz)
- R、抵抗 33 Ω(SWR = 1.5)
- R、抵抗 75 Ω(SWR = 1.5)
- C、コンデンサのリアクタンス
- L、コイルのリアクタンス
- RC 回路のインピーダンス
- LC 回路のインピーダンス
- RLC 回路のインピーダンス
- RLC 回路のインピーダンス
- 校正(Short、短絡)
- 校正(Open、開放)
- 校正(Load、50Ω)
- 校正(Thru、直接接続)
- ATT(-5dB)
- ATT(-10dB)
裏側にはスミスチャートが印刷されており、Z1 ~ Z5 の位置にピンが打ち込んであります。
表側の各項目は NanoVNA で確認できますが、NanoVNA に表示されるスミスチャートは画面も小さくて見にくいので、この裏側に表示される大きなスミスチャートで確認するといいと思います。
以下、このボードのいくつかの項目を実際に試してみたので、そのキャプチャを貼っておきます。
参考にしてください。
(フィルタの測定イメージ)
ボードの各項目を試す前に必ず付属の測定ケーブルを接続して、13~16 のテスト項目を使って校正を行ってください。
(注意)
U.FL コネクタが挿しにくくて、破損しやすいので丁寧に作業してください。
特に抜くときにはマイナスドライバーを使って持ち上げると簡単に取り外すことができます。
(すべてのコネクタを U.FL から SMA に変更してほしい。。。)
〇 LPF
〇 HPF
〇 BSF
〇 LC 回路のインピーダンス
〇 LR 並列 + C 直列回路のインピーダンス
NanoVNA でフィルタの特性を調べるような人は僅かだと思いますが。。。
LCR 回路のインピーダンスが周波数の変化でどのように遷移するのか、実際にスミスチャートによりビジュアルで知ることは、アンテナ工作の性能アップへのよい助けになるんじゃないかと思います。
それと、このボードに描かれている、スミスチャートのこのパターンを覚えておくのもおススメです。
C 分が多いのか、はたまた L 分が多いのか・・・
アンテナのインピーダンス Z が、一瞬でイメージできるようになるとイイですね。。。