JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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2023年ハムフェアにおける「動画撮影等に関する注意事項」についての感想と提案

ハムを愛する皆様へ。

2023年ハムフェアにおける「動画撮影等に関する注意事項」について、私の考えをお伝えしたいと思います。

ハムフェア2023開催要項

私が理解したところでは、撮影禁止の理由として、主に著作権や肖像権の問題が挙げられると思いますが、音楽フェスでもないハムフェアにおいて、著作権問題が主要な要素とは考えにくいため、より重視されるのは恐らく肖像権の問題だと思います。

しかし、撮影を許可することには数々のメリットもあります。

例えば、撮影された映像が YouTube や SNS にアップロードされ、ハムフェアやブースの宣伝効果を増すことが期待できます。また、来場者自身が撮影した写真や映像は、参加者の印象に強く残るだけでなく、次回のイベント参加への刺激にもなります。特に、健康状態等の理由で遠出できない高齢のハムにとって、ハムフェアの様子を映像で見られることは大きな喜びに繋がるでしょう。さらに、ブースで展示されているコアな技術の撮影が可能になれば、その技術に興味を持つ人々が増え、ハムの増加につながるのではないでしょうか。

確かに、高齢のハムには、個人情報が特殊詐欺の被害者にされるリスクがあるという懸念もあり、個人情報が関係するようなことすべてに敏感に反応してしまうのも仕方のないことだと理解しています。ハムフェアの会場の様子を撮影した映像に、ほんのちょっとの顔が映り込んだだけでも、その映像がどのように利用されるか確証が持てないですから、そりゃあ心配になりますよね。

とはいっても、ハムの基本はコールサインで、これ自体が既に公開されている個人情報であり、日常的にコールサインを使ってやりとりするハムは、コールブックやインターネットの検索と合わせれば、高確率で住所(固定局なら総務省のデータベースで市まで分かります)や氏名は知られてしまいます。

そういう意味では、身ばれバリバリのハムですが、どうしてもハムフェアの様子を映像に残したいと願う人は多いはずです。会場に来れなかったハムに向けて、YouTube や SNS で盛り上がりを伝えることもそうですが、健康上の理由で足を運ぶことができないローカルの高齢の OM に、会場内の様子を見せてあげたいと思う、そういう優しい気持ちを持つ若いハムたちも存在します。

今回提示された注意事項では、撮影許可を取るために、氏名と連絡先(ハムなんだからコールサインを伝えるだけでダメなの?)、そして撮影目的を伝える必要があります。この行為は撮影する側にとってかなり手間に感じられ、事実上の撮影禁止に感じるかもしれません。説明者や来場者を撮影しないという条件であれば、もう少し撮影に寛容になれなかったのでしょうか?

肖像権の問題だけなら、「人物の映り込みはどんなに小さくてもすべてモザイク処理して識別不能にする」などといった対策も考えられます。大抵のブースは、展示品そのものの撮影を禁止していないはずです。仮に展示品が撮影禁止であれば、それを明示する紙を貼っておくことで解決するはずです。



今回の撮影における注意事項を見て、私だけではなく他のハムも少し残念な気持ちになったのではないでしょうか。

現代のインターネット時代には、撮影許可によるメリットを最大限に引き出せるような柔軟な対応が求められているはずです。今回のように、撮影が大幅に制限されるイベントは、時代に逆行しているようで、とても悲しく残念でなりません。

それと、「女性は無料」という取り決めも今年も続いているようで。。。
この点についても、意識の変革が必要だと感じていますが・・・如何なもんでしょうか。

さて、ハムフェアのキャッチフレーズは、「さあ行こう!アマチュア無線の新時代」とのことですが、新時代のハムは閉鎖的でなく、開放的であるべきだと私は考えます。