cw mania をアップデートしました。
- "CQ World Wide DX Contest 2018” の追加
- トーン周波数の下限を 200Hz に変更
download: cw_mania_v.0.77.zip
”CQ World Wide DX Contest 2018” を追加しました。
CQ World Wide DX Contest - Home
ちなみに、ここ10年の JA 参加局数ですが、
開催年 | 全局数 | JA のみ |
---|---|---|
2009 | 9936 | 381 |
2010 | 5830 | 387 |
2011 | 6405 | 488 |
2012 | 6906 | 593 |
2013 | 7095 | 618 |
2014 | 7346 | 693 |
2015 | 7210 | 658 |
2016 | 7704 | 780 |
2017 | 7967 | 765 |
2018 | 7676 | 696 |
全参加数の約1割が JA なので、世界的に見ても JA の CW 熱は高い方じゃないでしょうか。
トーン周波数の下限を 200Hz に変更
CW における速度、サイドトーン、S/N の関係ですが。
S/N が悪くノイズが多い状況下では、モールスの速度は速い方が、そしてサイドトーン(ピッチ)は低い方が、了解度は向上します。
(論文1)
Montnemery, P., Almqvist, B., & Harris, S. (1991). Recognition of Telegraphy Disturbed by Noise at Different S/N-Ratios and Different Telegraphy Speeds A Comparison to Short-Tone Audiometry. Scandinavian Audiology, 20(1), 33-39.~要約~
異なるS / N比におけるモールスの認識について、健常者10人(男性)で比較した。
QRM や QRN の大小によってサイドトーンを切り替えられるのが理想だということです。
ということで、今回、低いトーンでも練習できるように、周波数の下限を 200 Hz に変更しました。
ただしパソコンのサウンドカードの性能や、加齢による聴力低下などで、この 200 Hz が聞き取れないといったことがあるかもしれません。その点、ご留意ください。
速度とトーン周波数の関係が聞き比べられるように、音源を作ってみました。
CQ CQ CQ DE JH1LHV JH1LHV JH1LHV K
のモールス符号で聞き比べてみてください。
【10 wpm】
200 Hz | |
400 Hz | |
700 Hz | |
1000 Hz |
【20 wpm】
200 Hz | |
400 Hz | |
700 Hz | |
1000 Hz |
【30 wpm】
200 Hz | |
400 Hz | |
700 Hz | |
1000 Hz |
【40 wpm】
200 Hz | |
400 Hz | |
700 Hz | |
1000 Hz |
如何でしょうか。
ん~~、よくわかりませんねぇ。
QRM も QRN もないクリアなモールス音源なので・・・これ、意味なかったかもです。
この試験は S/N が悪い状況下で行うところに意味があるので、何かソフト的に疑似ノイズを加えるとか、S/N を悪化させた状況で聞き比べができるように・・・ベストな方法を考えてみたいと思います。
■ ■
個人的に好きなトーンが 700 Hz ということもあって、cw mania の周波数もデフォルトで 700 Hz にしてます。
まぁ一般的には、400 Hz から 750 Hz のトーンを好む人が多いんじゃないかとは思いますが、一番自分の耳が疲れない、そして心地よいと感じるトーンを選んで聞き続けるようにすればいいんじゃないでしょうか。
ただしこれは QRM も QRN もないクリアな状況下で言えることで、実際の運用ではその受信状況に合わせてトーン周波数を柔軟に切り替えることが有用であり、そうすることで耳の疲労は抑えられ、了解度もアップします。
とはいっても、無線機に設定しているピッチの関係もあったりするので、実際は RIT を使ってオーディオとしてのトーンを変えることで対応することになると思います。
(QRQ なコンテストマンの無線機のピッチはとっても低い周波数になってるはずですよ。)
今回のアップデートで 200 Hz という、とっても低い周波数に対応しましたが、コンテスト参加中のイザという時に備えて、この 200 Hz の音にも慣れておくことが、勝利への強い力になるのではないでしょうか。