JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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CW の送信は受信より、ムズカシイ?

相手のことを考えながら送信を行うことで、交信はスムーズに進むんじゃないの、というお話です。

送信は、受信より難しいと感じることがあります。
その理由は、送信している間、常に相手のことを気にかける必要があるからです。自分の伝えたい内容が相手にしっかり伝わってこそ、交信という行為は成立しますからね。

初心者の方は、緊張からテンパってしまい相手のことを忘れがちです。一方、ベテランの方でも、自分の送信技術に自信を持ちすぎて、相手のことをおろそかにすることがあります。どちらのケースも、自分中心のモールス送信となってしまいます。

受信者として、一方的にクセ強な符号を聞かされるのは、想像以上にストレスを感じるもので。。。

送信は、自分だけが楽しんじゃダメなんですよね。
とにかく、相手に気持ちよく受信して貰ってナンボの世界なんです。
一にも二にも、相手のため。
電波の先にいる相手のことを思い浮かべながら送信することで、伝えたい思いもしっかり伝わります。

例えば、自分だけが気持ちよくなってるような「納豆符号」や、最初の短点と長点の間が不自然に離れているような符号・・・こうした符号は、相手を思いやる心をもって送信すれば、出てこないはずです。また、高速な CQ に対して低速で応答された場合ですが、ベテランの方は速度を落として応じてあげる配慮も必要です。初心者の方は、そういう優しさを待っていますからね。

私の知るバグ使いの名手は、平時はリズムカルな崩し符号なんですが、相手が初心者と分かると、もう速攻で 1:3 のキカイのような正確さでバグをたたきます。(そんな彼に憧れてますよ^^)

もしも、私たちが自分のことばかりを考えて送信するような CW の世界になったら、新人の方々の参入は難しくなってしまうかもしれません。それに、そんな局とは二度と交信はしたくないでしょう。考えてみてください、最初のデートで相手が独りよがりな性格であることがわかったら、次回のデートは望むことができないと感じるのと似ていますよね。

それから、CW 初心者さんはムリして電鍵やバグキーで送信しなくともいいと思いますよ。
ギコチナイ符号と訂正の嵐・・・こういう交信は、ローカル局との練習以外は厳しいと思います。

これが、エレキーなら、短点と長点の比率が正確に 1:3 で送信できるので、技術的なハードルはぐっと下がります。そして、余裕が生まれることで、相手のことをより思いやる時間が持てるようになり、交信もスムーズに進むはずです。

今どきは、CW を覚えるための教材もパソコンだったりするので、短点、長点が 1:3 のリズムの符号に耳はすっかり慣れているはずです。この 1:3 の符号構成こそが、相手にイチバン気持ちよく受信してもらえると思います。

ということで、「送信は常に相手を思いやりながら」ということを、自戒を込めまして、常に意識して行いたいと思います。