JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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ARDUINO CW KEYER を試してみた ~その32~

K1EL Winkey2 のエミュレーションを確認しました。

しばらく CW コンテストへの参加が途絶えていたため、Winkey のエミュレーション機能を使う機会もありませんでした。しかし、気分が変わって急にコンテストに参加することがあるかもしれないと思い、先週のアップデートに続いて、この機能もテストしてみることにしました。

 

Winkey とは? 

Winkeyは、K1EL が開発・販売しているCWキーヤーのICチップで、プログラムが内蔵されています。このチップは単体で購入できるほか、キットや完成品として入手することも可能です。

現時点での Winkey の最新バージョンは 3.0 ですが、私が使用している Arduino CW Keyer はこの最新バージョンには対応していません。ただし、幸いにも最もポピュラーなバージョン 2.0 のエミュレーションには対応しているので、Winkey の主要な機能を活用することができます。

Winkey は、CW を送信する際の多彩な機能と利便性の高さで定評があります。特に、メモリー機能やビーコンモードなどは、コンテストや DX ペディションなどで威力を発揮します。私自身、Winkey を使い始めてから CW 運用の幅が広がったように感じます。

ただ、最新バージョンの機能をフルに活用できないのは少し残念です。K3NG Keyer のスケッチのアップデートに期待したいところです。とはいえ、現行バージョンでも十分実用的ですし、なにより Arduino のオープンソース性と拡張性の高さは Winkey との相性も抜群だと感じています。

私としては、この Arduino CW KeyerとWinkey の組み合わせを使い続けながら、さらなる使いこなしを目指していきたいと思います。

Winkey の開発元とその機能については、下のリンクをご覧ください。

K1EL Systems - CW Contest Keyers for Amateur Radio

 

■ ■ ■


ザックリ言うと、PC と連携させることでパドル操作を不要にすることができます。

  • CW の送信はすべて PC 任せ。
  • 全体の操作に慣れればパドルさえも不要です。
  • 登録した定型文以外を送信するならキーボードを使えばいいだけ。

というように Winkey で送信動作を効率化することができます。

CW コンテストの上級者たちは、Winkey を使っていなくても、ほとんどの人が似たようなデバイスを使用しています。パドルを使う人はほとんどいないですね。

私も最初はパドルを使っていましたが、Winkey を使い始めてからは、もうパドルには戻れません。Winkey を使えば、相手のコールサインを受信と同時にキーボードからパソコンに入力できるので、交信の開始から終了までの一連の流れがパソコンだけで完結できるんです。これは本当に便利で、コンテストのスピードについていくには欠かせない機能だと感じています。

CW コンテストで上位を目指すなら、Winkey は絶対に持っておくべきアイテムです。そして、その操作にも慣れておくことが大切ですね。コンテストは、運も実力のうちですが、Winkey を使いこなせることで、少しでも有利になれるはずです。

そんな高機能な Winkey の機能を、Arduino CW Keyer ではたった一つの設定でエミュレーションできてしまうんです。正直、初めて知ったときは驚きました。Arduino の可能性の高さを感じずにはいられませんでした。

これから CW コンテストに挑戦しようと思っている人は、ぜひ Arduino CW Keyer を試してみてください。きっと、コンテストでの活躍に役立つはずです。

 

Winkey2 をエミュレーション

エミュレーションについて深く掘り下げていきましょう。

Arduino CW Keyer に PS/2 キーボードを接続することで、ファンクションキーを使ったメモリ操作や、キーボードから直接文字を入力してモールスで送信することができます。これだけでも十分便利な機能ですが、私が本当におすすめしたいのは、パソコンと連携して Winkey として動作させる方法です。

Arduino CW Keyer を Winkey として使用することで、様々なロギングソフトや CAT プログラムと併用できるようになります。これにより、その効果は単純に何倍にもなるどころか、何十倍にも膨らむと言っても過言ではありません。

例えば、コンテスト中に交信した相手の情報を自動的にログに記録したり、パソコンから直接 CW を送信したりすることができます。また、CAT プログラムと連携することで、トランシーバーの周波数を自動的に変更したり、バンドを切り替えたりすることもできるようになります。

こうした機能は、コンテストでの効率を大幅に向上させてくれます。手動で行っていた作業を自動化することで、より多くの交信を行うことができるようになるのです。

Arduino CW Keyer のエミュレーション機能は、CW コンテストに挑戦するすべてのアマチュア無線家にとって、必要不可欠なものだと私は考えています。ぜひ、みなさんもArduino CW Keyer を Winkey として活用して、コンテストでの成績アップを目指してみてください。

わたしの構成です。

 

スケッチ修正

Winkey2 をエミュレーションするため、次の行をコメントアウトします。

 #define FEATURE_WINKEY_EMULATION

この1行だけのコメントアウトで OK です。  

Winkey 1 をエミュレーションする時は、次の行をコメントします。

#define OPTION_WINKEY_2_SUPPORT


 

Logger32 の CW Machine で動作確認

PC と Arduino は USB/シリアルケーブルで接続します。
(Arduino でスケッチを書き込むときと同じで、特別なケーブルは不要です。)

CW Machine の詳しい情報はこちら

 

  1. シリアルポート(COM)が合ってないと、下のようにエラーメッセージが表示されます。

  2. まず最初にシリアルポートを設定します。

    [設定] → [キーヤー設定] から "WinKey2 config..." を表示します。

    [Serial port] に Arduino CW Keyer の通信ポートを設定し、[Apply] します。

    CW Machine の 左側 LED が赤から緑点灯になり動作中であることがわかります。

  3. Macro を試す
    とりあえず、”CQ” を Macro 設定してみました。

    CQ をテキスト入力して、最後に [Apply] で登録です。

    ウィンドウ下の Macro ボタンに "CQ" が登録されました。
    そして、このボタンを押すと、ご覧の通り CQ が送出されました。
     

Arduino CW Keyer を使うなら、Winkey のエミュレーション機能はぜひ活用すべきです。

むしろ、「Winkey を使いたいから Arduino CW Keyer を導入する」と言っても過言ではないかもしれません。