CW MANIA をお使いのハム局からのご要望に応え、改善作業を進めました。その過程で、新たな機能を追加し、バグも修正しました。
download: cw_mania_v.0.91.zip
(2024/02/26 バグ対応で v.0.90 から v.0.91 にファイルを変更しています)
このファイルは、複数のウイルス検出ソフトウェアを使用してチェックを完了しています。ダウンロード時のその他の注意点については、ここの「★ファイルダウンロードについて★」をご確認ください。
「CALL 流し聞き」チェック時のコールサイン表示とデータ保存
● 要望内容
コールサインを流し聞きする際、送出されるコールサインをすべて表示して、聞き取りを確認できるような機能を追加していただけないでしょうか。
● 改修内容
現在、CW MANIA はパソコンのキーボードを使って入力した文字列とコールサインを照合する仕組みを採用しています。ただ、コンテストに参加しているわけでもない限りは、キーボードでコールサインを入力する機会はそう多くないかもしれません。実際は、コールサインを紙にメモするのが普通ではないでしょうか。そこで、ご要望にお応えして、紙に書かれたコールサインを簡単に照合できるように、送出したコールサインを一連番号を付してリストで表示できるようにしました。さらに、リスト表示されたコールサインなどのデータを、テキストファイル(.txt)や CSV ファイル(.csv)として保存できるようにしました。
「CALL 流し聞き」チェック時のリスト表示
コールサインの照合ができるように、リストビューにコールサインを表示する機能を追加しました。
リストビューのデータ保存
マウスの右クリックを使ってポップアップメニューを開き、「テキスト保存」又は「CSV 形式で保存」を選択することで、表示されているコールサインをそれぞれの形式で保存することができます。
データの保存先は、起動した cw_mania.exe と同じフォルダになります。
ファイル名は、"Callsign_ + 日時" です。
大きな文字で確認する場合は、テキストエディタでフォントサイズを調整するか、リストを印刷することをおすすめします。
その他の改修
キーボード入力による練習モードでも、リストビューに表示されるデータを保存できるようにしました。
こちらは、CSV 形式でデータを保存して、Excel などのツールを活用して分析を行うことで、自分が苦手とする符号を明らかにすることができると思います。今後の構想として、データ分析と表示の機能を追加してみようかと考えています。
CQ World Wide DX Contest 2023 の追加(2023.11.25-26 開催)
こちらは、恒例の機能追加になります。
ちなみに、過去 15年間の 参加局数は以下のとおりです。
開催年 | 全局数 | JA のみ |
---|---|---|
2009 | 9936 | 381 |
2010 | 5830 | 387 |
2011 | 6405 | 488 |
2012 | 6906 | 593 |
2013 | 7095 | 618 |
2014 | 7346 | 693 |
2015 | 7210 | 658 |
2016 | 7704 | 780 |
2017 | 7967 | 765 |
2018 | 7676 | 696 |
2019 | 7439 | 603 |
2020 | 8763 | 720 |
2021 | 8253 | 754 |
2022 | 7408 | 776 |
2023 | 7661 | 820 |
1. 全局数の動向
2023年の全局数は 7,661 局で、前年(2022年)の7,408 局から比べて、約3.42%の成長を見せています。この成長率は、コロナ禍の影響が徐々に薄れ、アマチュア無線活動が再び増加傾向にあることを示唆しています。コロナ禍以前の動向に戻りつつあると考えられます。
2. JA のみの局数の動向
JA のみの局数は 820 局で、2022年の 776 局から約5.67%増加しています。この増加率は、全局数の成長率を上回っており、日本国内での CW 運用への関心が高まっていることを示しています。JA の CW 人気、大変喜ばしいことですね。
3. JA 比率
JA のみの局数の全局数に対する比率は約10.70%であり、これは前年の約10.48%からわずかに増加しています。この比率の増加は、JA の局が全体に占める割合が増えていることを意味し、日本国内での CW の普及や活動が、全世界的な増加率よりも若干高いペースで進んでいることを示しています。
4. 総括
2023年のアマチュア無線局数の分析からは、コロナ禍の影響が徐々に薄れつつあり、アマチュア無線への関心が再び増加している様子が見受けられます。全局数の増加に加えて、JA のみの局数の成長率が全局数の成長率を上回っていることから、日本国内でのアマチュア無線活動(SSB の参加局は分析していませんが)の盛り上がりが特に顕著であることが伺えます。
バグ修正
起動中にプログラムが勝手に落ちるバグを修正しました。
プログラムが動作している途中で停止してしまう問題がありましたが、解決策を見つけて修正しました。この問題は、プログラム内でのポインタの扱い方に不具合があったため、特にオーディオ処理を行っている時に発生していました。そこで、オーディオ処理の部分を根本から見直し、全く新しい方法で作り直し、プログラムが動作中に落ちることがないようにしました。ただし、この修正はパソコンの環境によって他の影響を及ぼす可能性があり、特に、以前のアルゴリズムから大きく変更したことにより、Wi-Fi や Bluetooth を経由したスピーカーの音質が若干悪化することがあるかもしれません(パソコンから直接出力される音には問題ありません。また、 YouTube などの動画を一瞬でも再生した後であれば綺麗な音で再生されるようです)。この現象については、自宅での環境では特に問題は確認されていませんが、引き続き調査を行っています。
また、ご使用中に何か不具合が発生したり、新しい機能の追加をご希望される場合も、ぜひお知らせください。どんなに些細なことでも、真剣に受け止めて、ソフトウェアの改善に活かしたいと考えています。
この度は、JA0K**様より貴重なご意見をいただき、心より感謝申し上げます。お寄せいただく一つ一つのフィードバックをもとに、より使いやすく、機能豊富なソフトウェアへと進化させていきたいと考えております。
引き続き、皆様からのさらなるご意見をお待ちしております。どうぞ遠慮なく、お気軽にご連絡ください。皆様のご意見が、CW MANIA をより良いものにしていくための原動力となります。