友人の JH7VHA 柴田さんからの情報です。
海外の電鍵スカルプチャーのメンテナンスについて、詳しく教えていただきました。この貴重な情報を共有してくださり、心から感謝申し上げます。
JH7VHA 柴田さんから頂いた情報
ベガリ社のスカルプチャー(ストレートキー&パドル)です。
買って間もないので、まだ特にメンテナンスしていないのですが、
マイクロファイバークロスが付いてきたので、とりあえずそれで拭いていました。
トリセツには、
「テクチル 900(バルボリン社) ベレッタ ガンオイルスプレー CRC-3-36」
以外使用禁止と書かれています。
ただし、接点やベアリングには使用するなとも書いてあります。
そんなものがこの日本で手に入るものなのか? とネット検索したら、Beretta Japan の HP から銃砲店の通販にたどりつき、あっさり入手できました(1,980円でした)。
ベガリ社指定の品番は欠品していて、それよりもグレードの高いものです。テフロン入りです 。ベレッタ M92 拳銃にはステンレス製もあるので、スカルプチャーにも使えそうです。
オイル塗布中。
オイルの色はうっすらとした黄色。
匂いは、オイルの匂いで、そんなにきつくありません。
塗布後。
pの左側がオイル塗布前、右側が塗布後、きれいです。
べたつき、滑り等違和感はありません。
スカルプチャーに使用されているマグネット反発とはどういう仕組みか、考察してみます 。
分解はしていないので、あくまで想像ですが 、マグネット反発とは、磁石のS/N極の吸引 (Attraction)・反発 (Repulsion) を利用しているようです。
図の Attracyion (アトラクション) ネジを右に回すと、S 極と N 極の間隔が小さくなり、吸引力が強くなり、キーダウンが重くなります。Repulsion (リパルジョン) ネジを右に回すと、S 極と S 極の間隔が小さくなり、反発力が強くなりますが、リターンはキーダウン時と比べて大きな変化はありません 。
キーダウンの重さも同時に大きくなります。
どちらかのネジを外しても、打鍵可能ですが、2 つ共あったほうが打ちやすいです。
Contact gap ネジを右に回すと、接点間隔が狭くなります。
ノブを操作すると Pivot(ピボット:回転軸)を支点に接点が上下して、ポンプの動きに似ていることから、欧米では「ポンプ式」と言うそうです 。
アームが下に下がっていてノブの位置が低いです。
日本では肘を上げて打鍵するようですが、欧米では肘をついて打鍵するようです。
さらに勉強してみたいと思います。
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JH7VHA 柴田さん、この度はベガリ社のスカルプチャー(ストレートキー & パドル)に関する貴重な情報と、そのメンテナンス方法について、丁寧にご教示いただき、誠にありがとうございました。
特に、メンテナンス用オイルの選定や使用方法に関する詳細な説明は、非常に参考になりました。また、スカルプチャーのマグネット反発機構についてのご考察も、大変興味深く読ませていただきました。こうした具体的な情報は、私たちモールス愛好家にとっては非常に価値があるものです。
今後も、柴田さんの豊富な知識と経験に基づくご指導をいただければ幸いです。
再度、心から感謝申し上げます。