先日、ICOM Control Program(ICOM_PTT_F2A)を v.1.0 にアップデートし、目玉機能としてエレキー機能を追加しました。
ソフト側の準備は整ったので、今回は「実際の運用でちゃんと使う」ための エレキー操作用ケーブル を、きちんと作り込みましたので、その様子を書いておきます。
「仮組み」から「本組み」へ
じつは先日までは、Digispark ATtiny85 のプログラムの試験をしながらの作業だったため、ハンダを使っての完全な接続まではしていませんでした。あくまでも「動けばよし」の仮配線の状態で、短点・長点がきちんと拾えるか、アプリ側のエレキーが期待どおりに反応するか、といった確認を優先していました。
今回、そのあたりの動作確認をひととおり終え、完全に問題なく動くことを確認できましたので、しっかりとケーブルを作成しました。
配線部分はいつも通りのシリコングリスで固めて絶縁と固定を兼ねさせ、その上から熱収縮チューブを被せて後処理をしています。最後に、どのケーブルがどれなのか一目でわかるよう、テプラでラベルを貼って仕上げました。こういう地味な後処理をきちんとやっておくと、あとで抜き挿しするときにも安心ですし、見た目もスッキリして気持ちがいいものです。
これで手元のケーブルが3本そろいました

今回のエレキー用ケーブルが加わったことで、本アプリで使えるケーブルが3本そろいました。写真は上から順に、
- シリアルポート(CTS/DSR/DCD/RI)を使うケーブル
v.0.6 で追加したキーイング方式に対応するもの - HID のストレートキー用ケーブル
初回公開時からの、下矢印キー(↓)に対応するもの - 今回製作したエレキー用ケーブル
v.1.0 で追加した左右矢印キー(←/→)に対応するもの
と並んでいます。同じ「モールスを送る」ための道具でも、方式ごとに性格が違うので、こうして並べてみると、それぞれの役割がよくわかると思います。
エレキー用ケーブル1本でストレートキーも、でも…
前回の v.1.0 の記事でも書きましたが、このエレキー用のケーブルは、アプリ側で E-BUG と Reverse の両方にチェックを入れ、プラグの tip(dot)と GND に電鍵の2端子をつなげば、ストレートキーとしても使えます。ですので、極端に言えば、このエレキー用ケーブル1本あれば、パドルも電鍵もこなせてしまう、というわけです。
とはいえ、私のおすすめは、これまでのストレートキー専用のケーブルに加えて、今回のエレキー用ケーブルの 2本ともパソコンの USB ポートに挿しておく使い方です。
こうしておくと、電鍵とパドルを机の上に並べたまま、アプリを「エレキー」と「バグ(ストレートキー)」にいちいち切り替えることなく、ひとつの運用の中で、FM で会話をしながらエレキーと電鍵を自由に交互使用できるようになります。気分や相手に合わせて、私は左手でパドル、利き手の右手では電鍵と・・・自由に行ったり来たりできます。これが、やってみると実に快適です。
シリアルケーブルではエレキー操作はできません
ここで一点、注意です。CTS などのシリアルポートの信号線を使うケーブルでは、このエレキー操作はできません。
というのも、エレキー操作を行うには、短点と長点の2種類の情報を処理する必要があり、そのためにはケーブル側・アプリのプログラム側の両方に手を入れる必要があるからです。シリアル方式のためだけにそこまで改修するのは大がかりなので、今のところ修正は考えていません。
もし、このシリアルケーブルでどうしてもパドルを使いたい、という場合は、パドルとケーブルの間に別途エレキー操作ができるインタフェースを挟み込み、その外付けエレキーの出力を、シリアルケーブルを介してパソコンへ入力する、という形にする必要があります。少し遠回りにはなりますが、手持ちの外付けエレキーを活かしたい方には、この方法もアリだと思います。
HID 接続の手軽さ
改めて書いておくと、このアプリは、IC-9700 の利用者が、FM の会話中に、パソコンのキーボードや、電鍵・パドルを使ってモールスを送信することに重きを置いています。
そして、キーボード操作による HID を用いた接続では、パソコンの USB ポートへの接続はマウスやキーボードと同じ扱いになります。ですから、別途ドライバをインストールする必要もありませんし、COM の通信ポートが増えることもありません。挿せばそのまま使える、この気軽さが HID 方式のいいところです。
V/UHF の FM で、気軽にモールスを
この V/UHF 帯の気軽な F2A の機能を使えば、FM の運用中に、ローカルの OM との CW の実践的な練習や、和文電信での会話も楽しめると思います。
しかも、長時間の和文で疲れてしまったり、込み入った話になって内容がわからなくなったりしたら、モールスの途中でも FM で割り込んでしまえばいいのです。この「いつでも声に戻れる」という逃げ道があるからこそ、肩の力を抜いてモールスに挑戦できるのだと思います。ここが、FM で楽しむ F2A ならではの気楽さです。
V/UHF の FM 電波を使ってのモールスは、絶対に有効ですし、楽しめると思っています。まずはこの気軽な運用でモールスに親しんで、そこから HF の DX やコンテストへと進んでいく・・・そんな入り口としても、きっといいはずです。
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皆さんもぜひ、お手元のパドルと電鍵を並べて、IC-9700 での快適な F2A 運用を楽しんでみてください。