LCD コントラスト調整を快適にする。
現在頒布中の Arduino CW Keyer 基板には、LCD コントラスト調整に関して改善の余地がありました。というのも、現状ではコントラスト調整のために一旦 LCD ユニットを取り外してジャンプワイヤを使用するなど、少々手間のかかる作業が必要だったんです。特に LCD のコントラストは電源電圧によって変動するため、環境に応じて手軽に調整できる仕組みが必要だと感じていました。
これまでは、この4ピンのジャンプワイヤを使用してコントラストの調整を行っていました。
この問題の原因は、LCD の I2C 通信モジュール基板上のボリューム抵抗の配置にあります。現行基板の仕様では、調整用のボリュームが LCD の裏面に位置してしまい、アクセスが困難で、調整が非常にやりにくい状況でした。
今回は、この課題を解決するため、以下の改良を行ってみました。
ボリューム抵抗の交換(10kΩ)
標準で使用されている平型のボリューム抵抗を取り外し、縦型のボリューム抵抗に交換します。この変更により、基板の裏側ではなく表側から簡単にコントラストを調整できるようになります。
この縦型のボリュームに交換します。
今回、新品の LCD1602 と I2Cモジュール を使って新たに組み直しました。
この平型のボリューム抵抗を取り外します。
今回は、4ピンのピンヘッダを取り外して垂直タイプに交換するのは止めて、既存のピンをそのまま垂直に曲げて対応しました。
LCD のピンは、単体で半田付けするのではなく、CW Keyer 基板にしっかり固定した状態で半田付けすることで、後からズレる心配がなくなります。
プラスドライバーを使用して、簡単にコントラストを調整できるようになりました。
(金属製のドライバーを使用する際は LCD のピンに触れないように注意してください。プラスチック製の調整用ドライバーの使用をお勧めします。)
今後の対応
この改良を踏まえ、基板の頒布時に交換用の縦型ボリューム抵抗も同梱することを検討しています。実際に試してみると、運用中の調整が格段に楽になり、使い勝手が大きく向上することが分かりました。
LCD のコントラスト調整にお困りの方は、ぜひこの方法をお試しください。もし改造に関して不明点やご質問があれば、気軽にお問い合わせください!