JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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【情報 TNX】MIZUHO MX-3.5S(ピコ3.5)

友人である JH7VHA の柴田さんから届いた情報です。

今回は、昭和時代の青春を思い出させる、ミズホのピコに関する懐かしい紹介記事を送っていただきました。いつもありがとうございます。

JH7VHA 柴田さんからの情報

前回の予告どおり、「3.5 MHz CW SSB  2W トランシーバー MIZUHO MX-3.5S(ピコ3.5)」です。
あったよネー、昔。初歩のラジオに広告出てたよネー。かわいいよネー。

写真1

元箱(しかもMX-14S:ピコ14用)にシレーっと入っている AC アダプタ、マイク、水晶発振子等は全て別売(オプション)品です。
(純正付属品は電源コード、単3マンガン電池、ダミー電池、ハンドストラップ、取説、保証書です)
この製品は、完成品とキット品がありました。
少しでも安く提供できるようにしてくれたのだと思います。
トリセツには、DC-DC コンバーター(13.8V → 9.5V)の製作図が書いてあります。
あとはオプションのホイップアンテナがあれば、ハンディートランシーバーとして ON AIR 可能です。


写真2

正面(上面)の配置です。
右下に見えるのは CW 用内蔵キーです。
PTT を押しながらキーを押すと電信が送信されます。RIT も付いています。
「手が痛くなる時には、Y シャツのボタンを接着します」とトリセツに書いてあります。
内蔵キーの上にある LED は「光の CW モニター」とトリセツに書かれています。
「移動先で歩きながら CW が楽しめます」とトリセツに書いています。
このトランシーバーを持って、チャリンコで山に登り、交信したら楽しいだろうなー。
(ママチャリ買おうかなー。それとも MTB にしようか?)
昔、ピコ 21 にロッドアンテナの局と交信したことがあります。
3.5MHz はロングワイヤーがないとムリかなー?


写真3

背面(下面)の配置です。
本格的な電鍵を接続できる端子があります。アッテネーターも付いています。


写真4

基盤部品面です。
IC 使用により小型ケースに納めていますが、本格的な回路設計です。


写真5

反対側です。
単3電池を入れるスペースです。


写真6

設置状況です。
本体の右側は CW-2S(CW セミブレークイン・サイドトーン装置)
左側は PL-3.5S(10Wリニアアンプ)全部ヤフオクで落札しました。

長い間に渡り製造されたためか、パネルの色は同一ですが、ケースの塗装はそれぞれ異色です。
拡張バンド用の水晶発振子等もヤフオクで各種出品されています。

写真7

リニアアンプ (IC-PW1)と PPコンビ(PPセット)を組んでいます。

次に、使用感です。
周波数安定度が高く、電源 ON 直後に、電源 OFF 時の周波数(いつもの周波数)で交信可能です。
(この時代の無線機では、なかなか難しい技でした)

水晶発振子で発振して周波数を可変する(VXO :Variable Xtal Oscillator)方式だから、なせる技だと思います。
SSB の送受信音が、優しく聞きやすいです。当時のフラッグシップトランシーバー(TS-820)と比べても、引けを取りません。
何の問題も無く、使用可能です。JARD でスプリアス保証が得られます。

ピコシリーズのトリセツ「こんなにやさしい、ピコ操作法」は、とても親切に書かれていて、微笑ましい内容です。
フリーハンドのイラストにコメントが書かれてあり、HAM の先輩から初心者に、優しく教えているような感じです。
系統図、回路図も記載されていて、とても分かりやすいです。ネットでダウンロードできます。

令和時代のメーカーさん。
できれば SDR 技術を使って、このピコのようなトランシーバーを製造していただけないでしょうか?

USB 接続して、少年少女たちが、電波の質に影響しない範囲で、自由にプログラムを変更できるような仕様にしていただけないでしょうか?
MEDE IN JAPAN の復活につながると思います。

今、このような、心ときめくトランシーバーの登場を祈念いたします。

 

■ ■ ■

素晴らしい投稿をありがとうございます!
MIZUHO MX-3.5S の懐かしい魅力がよく伝わる内容で、私も当時を思い出しました。特に、初歩のラジオに広告が掲載されていた頃の話には共感しました。小さくてかわいらしいデザインが印象的で、多くのアマチュア無線家の心をつかみましたよね。

詳細な写真と説明から、このトランシーバーの機能や魅力がよく理解できました。元箱やオプション品が揃っているのは貴重ですね。AC アダプタやマイク、水晶発振子などのオプション品が別売りだったことや、純正付属品が充実していたところは、記憶がうっすら残っています。

特に、内蔵キーや光の CW モニターといった機能がユニークで、移動先での使用を想定した設計には驚かされました。チャリンコで山に登って交信する様子を想像すると、当時のワクワク感が伝わってきます。

背面には本格的な電鍵接続端子やアッテネーターが付いている点も、非常に魅力的です。基盤の小型化や本格的な回路設計も、このトランシーバーの技術力の高さを示しています。さらに、ヤフオクでの拡張バンド用水晶発振子の入手や、リニアアンプとの組み合わせは、柴田さんのこだわりが見えますね。

周波数安定度が高く、電源 ON 直後にいつもの周波数で交信できる点や、SSB の送受信音の優しさについての感想も貴重です。当時のフラッグシップトランシーバーと比べても遜色ない性能を持つことがよくわかります。JARD でのスプリアス保証が楽しみです。

ホント、令和時代でも、このようなトランシーバーが再び登場してほしいものです。
それでは、またのレポートを楽しみにしています。