Web の KiwiSDR で FAX(天気図)を表示させてみました。
過去、WebSDR と KiwiSDR を取り上げたことがありましたが、今回は気象庁が日本近海の船舶に向けて送信している FAX 電波を、KiwiSDR でリモート受信して、自宅のパソコンや移動先のスマホで表示させるという、そんな話題です。
今回はひとつの例として、日本の気象庁が送信している "JMH FAX" をリモートで受信してみました。
気象庁|船舶向け天気図
JMH (気象無線模写通報) スケジュール
〇 周波数(SDR 受信時の周波数 -1.9KHz)
3622.5KHz(3620.6KHz)
7795KHz(7793.1KHz)
13988.5KHz(13986.6KHz)
〇 SDR 受信時の電型型式
USB
〇 回転速度
120rpm
JMH 送信所の所在地は鹿児島県なので、これを意識しながら、KiwiSDR の所在地と受信する時間帯における電波伝搬を考慮しながら、3MHz、7MHz、14MHz の周波数の内、一番よく聞こえる KiwiSDR 局を選択します。
信号強度が強く、FAX のピコピコ音が激しく聞こえる局ほど、受信画はノイズのないキレイなものになります。
① extension から fax を選択します。
② 別ウィンドウで HF FAX decoder が立ち上がるので、Asia/Pacific のプルダウンから JMH JP の周波数を選択します。
ちなみに、
NMC US → アメリカ気象FAX [カルフォルニア]
KVM70 HI → アメリカ気象FAX [ハワイ]
NOJ AK → アメリカ気象FAX [アラスカ]
JJC/JSC JP → 共同通信無線FAX
HLL2 KR → 韓国気象FAX
のようです。
③ あとは、ただ受信しながら待つだけです。
7795MHz - 1.9KHz = 7793.1MHz
HF FAX decoder で FAX の周波数を選択すれば、自動的に -1.9KHz された周波数と電波型式の USB がセットされます。
ちなみに、auto align と auto stop の2つにチェックを入れて受信状態にしておけば、余計な制御信号を記録することがなくなり、これはこれで便利なのですが、如何せん他人様のご好意で公開されている SDR を長時間ひとりで占有(基本的に1台の KiwiSDR に最大4人まで接続可能)するのはマナー違反になってしまいますので、ここは遠慮しながら利用するという感謝の姿勢は必要でしょう。
受信した天気図で右クリックすると、png で保存できます。
保存した png 画像です。
ヨーロッパの KiwiSDR で FAX 音が聞こえたので、興味津々デコードしたら・・・
ただの天気図でした。
今日の昼休みは、iPhone + 4G 回線で ASAS(アジア太平洋地上天気図)と呼ばれる一番馴染みのある天気図を受信して遊びました。
現時点で KiwiSDR は、世界中に 636 という膨大な数が公開されています。
そして、このすべての SDR 受信機に自宅のパソコンやスマホから自由にリモートで操作が可能です。
これは、送信こそできませんが、世界中の 636 もの拠点に自分の財力でリモート可能な中短波受信機を設置しているんじゃないかと、まるで勘違いしてしまうほどの夢のような KiwiSDR な世界です。
ただただ、KiwiSDR を快く公開している全世界のハムに、感謝するのみです。
さぁ、貴方のスマホで HF - KiwiSDR へ、Let's go!