CNC1610 Pro で使うクランプのいろいろ。
今やってる電子工作でしばらくはCNCを使って穴をあけるような場面はないので、来るべき穴あけ作業に備えて、切削物でも固定するクランプでも作っておこうかと、ここ数日あれこれやってました。
で、とりあえず、プリント基板のパターンを切削するときにあると便利な、基板を固定するクランプを3Dプリンタで造形してみました。
ちょうど3Dプリンタ FLASHFORGE Adventurer3 の 0.3mm ノズルも到着してるので、なにか小さなものでもないかと、試し印刷するものを探していたんですよ。
ということで、まずは STL データの宝庫である Tingiverse の検索から。
CNC を使ってプリント基板を切削することは結構やられてることなので、先駆者の方達が作ったイイ感じのものは必ず登録されてるものなんです。
特殊な用途で使う特殊な形をしたものなら Fusion360 とかの3Dソフトを駆使して自力で3Dモデリングやらないとダメですが、まぁこういう一般的なクランプはネット上には山のように登録されてるので、あとはどれにするかを写真を見ながら選ぶだけなんです。
それと、今どきの3Dプリンタの性能や操作性は向上しているので、誰かが作った STL データだけあれば、あとは普通の文字を印刷するプリンタと同じ感覚で、スタートボタンをクリックするだけで、結構いい感じのものが造形される・・・もう、そんな時代を迎えました。
まぁ違いと言ったら、印刷完了までの時間が長いってことかな。
これは、構造上致し方ないことで・・・
この先、少しずつスピードアップはしていくと思うけど、印刷ボタンを押してあとは放置する、ってことにすぐ慣れると思いますよ。
プリント基板を固定するクランプ
Tingiverse には大きいのやら小さいのやらの様々なクランプが登録されてます。
CNC1610 Pro のテーブルの大きさ自体は 16cm×10cm とそんなに大きくないので、固定するクランプも小さいものがいいだろうと、小さめのものを探しました。
0.3mm ノズルで造形しました。
どうです、このクオリティ。
積層痕ももうほとんど分からない精度で・・・まず、驚きました。
ものを固定するクランプなんで、多少強度を持たせようかと充填率を 30% と大きく設定したんで、こんな小さなものでも、ひとつの印刷に1時間以上(大きい方は2時間以上)も掛かってしまいました。
ほんと言うと 0.3mm のノズルでも積層痕だけはどうにもならないだろうと思ってたんですよ。
ところがこんなにもキレイに造形できて、こんなことは想像だにしてませんでした。
こんな感じでテーブルに固定します。
この 16cm × 10cm のテーブルには、小さい方のクランプだけでいいと思います。
これは CNC1610 Pro に付属してきた固定金具で、ここではこの金具を使ってます。
ボルトは M5 です。
蝶ネジが付いてきたのは嬉しいですね。
プリント基板を固定してみました。
テーブルと基板の間に、このくらいの隙間があるので、ドリルの穴あけもこのままでいけます。
その他のクランプ
ここからは、前に作ったクランプの紹介になります。
=1つ目=
これは FLASHFORGE Adventurer3 の 0.4mm ノズルで造形したものです。
こんな感じに、プリント基板の四隅をしっかり固定できます。
ん~、最初のヤツと比べたら、こっちは縦横固定で強度もあるので・・・こっちの方がイイかな。
=2つ目=
これ、4年も前に作ったもので、切削する時にメインで使ってるクランプです。
こういうシンプルなやつが、結局はイチバン使いやすかったりします。
=3つ目=
最初のデルタ型の 3Dプリンタで造形したものです。
厚みのあるものを固定するために作ったんですが、この CNC には大きすぎました。
=4つ目=
これは確か AliExpress で買ったやつですね。
2020 コーナーブラケット金具なんだけど、クランプとして使えるんじゃないかと買ってみたんですが、金具自体が大きすぎてイマイチ。
最初だけ何回か使ってみましたが、すぐにお払い箱になったブラケットです。
将来大型の CNC を使うことがあれば、その時にでも固定金具として活用したいと思います。
=5つ目=
こんな感じに、厚手のものを固定します。
ということで、今日は切削前のクランプの話でした。