JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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導通チェッカ ~その3~

今日は半日を費やして、導通チェッカのケース入れをしました。

集中力が超必要なケース加工。
机回りが汚れるし・・・わたし、こういう加工、そんな好きじゃないんですよ。
デカくて複雑な穴だったら、迷わず CNC を使うんですが。
あける穴が小さなマル穴ばかりだったので、まぁ手作業でガンバってみました。

ということで。
プラケースではありますが、穴をあけて、基板を取り付け、そして完成までの写真を撮りました。
その時感じたことなど、ちょっとしたコメントもアップさせていただきました。
なにか参考にして頂けたなら、幸いです。
 

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これより、このプラケースに穴あけ加工を施し、右の基板を収めていきます。
Um... 結構、憂鬱だったりします。。。

電子工作とケース加工はまったく別次元の技術が必要で・・・

電子、電気、無線なんかは好きなんですが、こういう穴あけとか、板金加工とか、ホント別な技術が必要だったりするので、できれば避けたいんだけど、どうしたって最後はこうしてケースに入れる必要があったりするので、やっぱり最後は避けられない。。。

なので、わたしのケース加工は、ときに CNC を使ったり、3Dプリンタを使ったり、ものすご~く効率重視なのです。
便利そうな工具や道具があれば、完全に頼りきるという、そんなスタンスです。

職人は何年もかけて親方から技術を盗む。
これが過去においては常套手段でした。
でも、今は YouTube で、繰り返し技術は盗め(学べ)る、そんな時代です。
ちょっとお金をかければ、それこそ便利な道具だって、簡単に入手できちゃいます。

ということで、最新鋭の便利道具を駆使しながら、職人レベルに近づけたなら最高なんじゃないかって、なにかいい工具はないかと日夜奔走してます。
 

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まず、この基板2カ所にスペーサ(M2.5 × 6)を取り付けます。
ハンダ付けする時に、高さ 6mm に合うように、スピーカやボタンの高さを調整しました。
 

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プラケースに細かな傷がつかいように、まず、100均で売ってる幅広の透明な梱包テープで養生します。

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穴をあける位置決めでは、トレーシングペーパーを使って、細マジックペンでしるしをつけました。

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しるしを付けたトレーシングペーパーは、マスキングテープで固定します。

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穴あけでは、こういうドリルスタンドは絶対に使うべきだと思います。
センターポンチでしるしをつけても、ドリルを固定せずにハンドドリルだけだと、大抵は微妙にズレますから。

やっぱりこういう専用工具は、いいですよ。
一旦位置さえ決めてあげれば、あとは少しもズレないでピッタリの穴があけられますから。

そういう私は、プロクソンのドリルスタンドミニルーターを使ってます。

最初 1mm のドリルで、そのあと徐々に太いドリルを使ってあけていきます。
いきなり太いドリルでの穴あけは厳禁で、プラだと割れることがあるし・・・キケンです。
(最初の1っ発目の基準穴だけは正確じゃなないとダメなので、ドリルスタンドは必須ですね。基準穴さえあいてしまえば、あとは手動でもズレることはないと思います。)
 

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バナナジャックの穴は、テーパーリーマーを使います。

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テーパーリーマーですが、もし購入するなら、この6角軸が使える方がイイと思います。
手でゆっくり回してると、あけた穴が多角形になることがあるので、電動ドリルに取り付けて高速回転であけた方が、絶対きれいにあけられます。
 

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あけた穴の周りは、このバリ取り回転リーマーで、キレイにしてあげます。
(これ、超お勧めな工具です。)

プラだけじゃなく、それこそアルミのような激しいバリ持ちでも、ホント簡単に、しかも驚くほどきれいに仕上げられます。

こういう、ちょっとした工具。
あるとないとでは大違いで、一度知ってしまったらもう後戻りできない、そんな工具です。
 

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M2.5 のネジがあるので、ゴム足を付けました。

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上面に穴を3つ。
ここがイチバン神経を使うところで。
中が透けて見えるトレーシングペーパー、今日イチバンの活躍するところです。

蓋の大きさ(上板)に合わせてトレーシングペーパーをカットして、蛍光灯の光を上手く照射しながら透けて見える、スピーカ、ボタン、LED の円の中心に細マジックでしるしをつけます。

とにかく、この作業がキモ。
ちょっとでもズレちゃったら、あとあと、泣きを見ることになるんで。。。
しるしをつけたら、あとは祈るだけです。
(ユニバーサル基板の大きさは分かってるんだから、最初からちゃんと完成を意識した図面を書いたり設計すれば、こんな神様に祈るようなことは必要ないと思うんだけど・・・こういうとこが、ド素人なんです。トホホ。)

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幅広梱包テープで上蓋に貼り付けます。(ここもズレないように、慎重に。)

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小さな穴から、徐々にね。

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直径 12mm 以上の丸マナをあける必要があったので、12mmm まではタケノコ型のステップドリルを使いました。

そしてその後は、バリ取り回転リーマーで微調整です。(ここでも大活躍!)

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こんな感じに、あきました。

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バナナジャックと基板、2カ所を配線。

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ピッタリ、ハマりました。ホッ。

このピッタリはまった瞬間・・・
ここまでの緊張と疲れが、すべて吹っ飛び元気を取り戻しました。

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こんな感じに、少しだけ出っ張るようにしました。
予定通りです。

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導通チェッカなので、ブザー音が命です。
少しでも大きな音で聞こえるように、スピーカ本体をケースの中に入れたくなかったのです。

ブザー音の応答速度も、まぁまぁです。
これからの電子工作で、イチバン活用する道具になるんじゃないかって、そんな予感がします。

ということで、導通チェッカ、これで完成です。

再度、この導通チェッカ(Low Power Continuity Tester)のウェブサイトを掲載しておきます。

hackaday.io


ホント、素晴らしいツールを掲載してくださった、Jose Ignacio Romero 氏に感謝します。
ありがとうございます。

 

■ ■

 

導通チェッカ。
3回にわたって工作過程を掲載してきましたが、もっと効率的に、そしてもっと美しく仕上げる方法があるんじゃないかって思ってます。

ここはこうした方がいいとか、ここはもっといい工具があるとか、工具はこう使うべきだとか・・・
まぁ、いろいろあると思います。

わたし自身、まだまだ手探り状態で、試行錯誤を繰り返しながら、最良の方法を模索している、そんな進行形な状態です。

Maker Faire や マイコン関連のハンズオン、ビックサイトの展示会などなど・・・
皆さんの作品やイベントでの最新技術を見聞きしながら、少しずつではありますが、技術的な向上ができればいいなぁ~と、日夜こんなことしながら楽しんでます。

どうぞ、よろしくお願いします。