パソコンなどの USB バスパワー電源の電圧や電流を測定するときに使う USB テスターですが、
Amazon あたりで検索すると安価なものがたくさんヒットするし、もう皆さんもひとつくらいは所有しているんじゃないでしょうか。
今回 AliExpress で UM24C なる少々マニアックな USB テスターを見つけたので、簡単に紹介しておきます。
アルミケース付です。
どれかのボタンを押しながら USB を接続すると初期画面が表示します。
初期画面の「3.Zero I」は、電流のゼロ調整です。(負荷を接続せず設定します。)
iPhone 充電中の様子です。
この USB テスターは、USB バスパワー電源の電圧、電流、電力などの測定値を 1.44 インチのカラー LCD に表示します。(その他として温度も測定します。)
USB 端子の D+、D- データの電圧や電流も LCD に画像付きで表示してくれるので、バッテリーを充電する際の端子確認に重宝すると思います。
それと測定値をグラフにして表示する機能もありますが、これはドット表示なので数値の変動が大きかったりするととても見ずらいですね。
グラフ表示は後述するパソコンを使って表示させた方が良いと思います。
で、パソコンを使う方法ですが、この中華の RD 社は先日作成した電源装置の降圧コンバータユニットを販売しているところでもあり、取り扱いの計測器類の多くが同じようなインターフェースで Bluetooth を使ってパソコンへデータを渡せるようになっています。
ただし、Bluetooth が使えるのは UM24C という型番の最後に ”C” が付くタイプのものだけなので購入する際は注意が必要です。(UM24 には Bluetooth 機能はありません。)
UM24C で使えるソフトウェアは Windows 版と Android 版がありますが、どちらのバージョンも同じような機能で同じように操作できます。
ソフトウェアは、下の URL からダウンロードすることができます。
https://www.mediafire.com/folder/0jt6xx2cyn7jt/UM24
なお、Bluetooth 接続時に必要な PIN は、「1234」で通ります。
それと、com ポートは2つ現れますが、低い方を指定します。(com5、com6 なら com5 を指定)
測定データは CSV 形式でクリップボードに転送できるので、ファイルとして書き出したり、Excel にデータを渡して分析もできるので、データ活用の幅が広がると思います。
データのエクスポートは、グラフ描画エリアで右クリックするとプロパティが表示されるので、「データをクリップボードにエクスポート」を選択します。
クリップボードにコピーしたデータを、メモ帳と Google スプレッドシートにペーストしてみました。
(左側は経過時間(1sec)です。残念ながらコピーできるデータは経過時間と電流値のみ。)
とまぁ、この UM24C のロガー機能が私が一番気に入ったところであり、購入の決め手となりました。
で、この手の計測器と連携できるソフトウェアですが、自分自身で制御ソフトが作れるようにハードの主要な機能にソフトでアクセスできるようなライブラリでも公開されていると嬉しいのですが、公式サイトを探してみましたがライブラリのようなものは見つかりませんでした。
まぁ Bluetooth でシリアル転送しているだけなので、コマンドとフォーマットくらいなら COM モニタで調査できるので、取りあえずデータの流れだけはモニタしてみました。
Connect して通信が始まると COM ポートにはこのようなバイナリが流れます。
このバイナリを解析すれば、計測間隔や開始時間など、自分の都合に合わせたロガーが作成できそうです。
このデータの中には電圧値や温度などの全ての情報が含まれているので、クリップボードにデータをコピーするよりもまともなロガーになります。
ソフト側からバイナリの 0xF0 を送ると、UM24C から 130 バイトのデータが送られてきます。
各項目の測定データは2バイトで表現されてるみたいです。
ということで、今日はここまでですが、
その内、お遊び程度のものですが、ロガーソフトでも作ってみようかと思います。