今日もキット製作ネタです。
今回作ったのはイギリスにある Radio-Kits の Digital SWR meter (RK-SWR) で、
1W 以下の QRP から 100W までの送信パワーと SWR をデジタルで表示することができます。
http://www.radio-kits.co.uk/swr_meter/index.htm
Fox Delta の SWM3-0915 + HFB3 では QRP なパワーは検出できないので、
小さなパワーが測定できる、そんな安価なキットを探しておりました。
<特長>
● 1.8 ~ 30MHz
● SWR、進行波電力、反射波電力、電源電圧を表示
● ピーク電力表示
● バー又は数値で電力を表示
● 反射波電力の閾値を任意に設定しアラーム鳴動
● 入力感知(1W 程度)で自動 ON
● 自動 OFF のプリセット可能(10 ~ 240秒)
<価格>
配送料も入れると、日本円で7千円程度でしょうか。
私は、PayPal で支払いました。
確か、注文から3週間くらいで到着したかな。
パーツはひとつの袋にザックリ入っているのかと思いきや・・・
大雑把ではありますが4つの袋に小分けされています。
メイン基板とカプラー基板は1枚に繋がっていますが、手で簡単に切り離せます。
一応、員数表も入っているので、パーツに不足は無いかチェックしておきます。
基板の大きさですが、こんなもんです。
抵抗、コンデンサを取り付けたところ。
組み立てマニュアルは初心者用に丁寧に書かれいて、PDF でアップされています。
メイン基板のハンダ付け終了。
大きなパーツしかないので・・・失敗することはないと思います。
これは、メイン基板の裏側です。
LCD のソケットと、3個のタクトスイッチは、基板の裏側に取り付けます。
このキットの注意点ですが、
マニュアルにもありますが、コアにエナメル線を巻く時に、その巻く方向に違いがあるので注意が必要ということです。
20SWG の銅線は、図のように折り曲げて、コアの中心を通るようにハンダ付けします。
こんな感じに取り付け。
チョット面倒なんですが・・・
IC の足はこんな冶具を使うなどして揃えた方が後々幸せになれると思います。
最後に IC をソケットに挿し込む時に、足が ”ポキッ” ていったら、もうおしまいですから。。。
メイン基板の完成です。
私は8P の IC も自前のソケットを使いました。
続いて、カプラー部にM型コネクタ(メス)を取り付けます。
基板間、電源コネクタ等の全ての配線を終了。
ここまできたら、マニュアルの通りに Testing and calibration を行います。
Testing and calibration
- LCD のコントラスト調整用の半固定抵抗 R25 は時計方向に回し切ります。
- R26 と R31 の半固定抵抗は反時計方向に回し切ります。
- バッテリーを接続します。
- 一番左側のタクトスイッチを押して電源を入れます。
- R25 で LCD のコントラストを調整します。
- 写真のように Rev、Fwd を TP3V9 に接続します。
- LCD の上段を FWD 、下段を REV にタクトスイッチを押して選択します。
- R26 と R31で、FWD が 23.1W になるように調整します。
調整終了後の LCD の状態です。
さて、ここから一番面倒なケース加工です。
ケースはタカチの KC5-13-10BB (125mm × 100mm × 50mm)を使いました。
このケースは側面(125mm)だけが ABS 樹脂になっています。
LCD の四角穴は CNC でやっつけました。
(この作業のため、引っ越しダンボールからやっと出しました。。。)
ビットは 1.5mm のエンドミルを使い、0.2mm ずつ切削しました。
それと、素材は ABS 樹脂なんですが、"切削オイル" も忘れずにね!
CNC なのでピッタリの大きさで、とっても綺麗です!
LCD 以外の丸穴は電動ドリルドライバーとリーマを使いました。
基板をケースに収めます。
006P をケース内に入れて固定してもよかったのですが、
当面は外部電源のみで使う予定なので、006P の端子が基板に接触しないようにビニル袋を被せました。
LCD 面の表側です。
完成です。
ただ残念だったのは、タクトスイッチの穴が 1mm 左にズレたこと。。。
(少し穴を大きくして誤魔化しました。)
ゴム足(BP42)を取り付け。
後側です。
これまで QRP なパワーは 35 年も前の SWR 計を使って測ってましたが、
やっぱり結果をデジタル表示で確認できるって、今風でイイですね。
LCD の上段に進行波電力を数値で、そして下段はバーで表示させてみました。
今回作った Radio-Kits の Digital SWR meter ですが、コンパクトながら性能は必要十分で、トータル費用もケースを入れても1万円以下で作れるので、どっかの既製品を買って間に合わせるより絶対お得で・・・このキット、超おススメです!
The Radio-Kits
Digital SWR meter kit Construction and user manual