JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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Stripboard を使って Antenna Analyzer を作る ~その7~

1年ぶりの Antenna Analyzer ネタです。

DG7EAO さんのスケッチそのままだと、アマチュアバンドごとの設定ができないため、
マルチバンドアンテナを使う場合には何かと不便です。

そこで、今日はこの不便さを解消するために、バンド選択が可能なスケッチを Arduino に書き込んでみました。その備忘録を残しておきます。
 

4 バンド用ということはわかるのですが、
バンドの詳細が調査できないとなると、少し困りますね・・・。
 

右側のボタンを押すと、最小のSWRを中心に数MHz幅で再表示されるのですが、調査したいバンドを任意に選択できないのは、やはり致命的な欠点ですね。
 

ということで、本体を改造することなくスケッチを入れ替えるだけで、任意のバンドが選択できる方法はないかとネットで調べてみました。
すると、いくつか使えそうなスケッチを見つけることができました。

まず見つけたのが、SP3NYR さんのプログラムです。

sp3nyr.itserwer.pl

 


この HEX ファイルを落として、Arduino nano に書き込んでみました。

f:id:JH1LHV:20170430161249j:plain

HEX ファイルの書き込みは、XLoader を使えば簡単に行えます。
 

結論から言うと、問題が発生しました。
画面の一番上に1本の線が表示されるだけで、正しくアナライズしません。

ハードウェアに問題があるのではないかと思い、思いつく限りの対策を試してみましたが、結果は変わらずダメでした。

次に考えられるのは、スケッチに書かれているプログラムコードの修正ですが、今回は HEX ファイルしか提供されていないため、これ以上は手が出せません。

もう、完全にお手上げ状態です。

 

続いて、HB9FG さんのとこにあるスケッチです。
(結論から・・・これで上手く動作させることができました。)


Analyseur d'Antenne à partir d'une idée de DG7EAO


この、DDS_sweeper_BT-TYJ_2.37.ino を落とします。 
 

アナライザの構成(回路)に合わせて、スケッチを少しだけ修正します。
 

コード内に書かれているコメントによると、バンド選択等のスケッチ修正については HB9TYJ さんが行ったようです。
 

左ボタンを押すとスイープが開始され、1~30MHz 全体がしっかりアナライズされました。
 

40m(7メガ帯)の SWR の状況です。

右ボタンを押下するごとに、
160m→80m→40m→30m→20m→17m→15m→12m→10m→6m→1~30MHz→
を繰り返します。

バンド選択後は右ボタンでスイープを開始します。
 

このスケッチで、こんなにも便利に生まれ変わることができました。

HB9FG、HB9TYJ の両 OM に感謝です。

 

----(2021/02/28 追記)--------------------------------
メールで頂いた情報を共有します。

<HB9FG さんのスケッチについて>

ucg.setFont(ucg_font_ncen​​R14_hf)
この行で「・・・was not declared in this scope」というエラーが発生したそうですが、最後の _hf を _r に変更することでコンパイルが通ったとのことです。