モールスの覚え方って、
結局のところ、聞いて覚えるしかないわけで。
かつては、戦前戦後のモールス全盛期から、パソコンが台頭してきた平成の最初の頃においても、モールスを教えてくれる訓練所での学び方といえば、教官が叩く縦振り電鍵のモールスをその他大勢の生徒が一斉に聴き取り、そして一心不乱に電報用紙に書き取るという繰り返しでした。
今なら、電鍵を叩く教官がパソコンを使うということになるでしょうか。
モールスの覚え方の中には、語調法という方法もありますが、これは絶対にお勧めできません。例えば、「ハ」なら「ハーモニカ」と覚えるなど、頭の中で余計な変換が入るため、速度が速くなっただけでお手上げ状態になってしまいます。
ハムの和文交信は、紙に書かずに暗記受信だけで行われるため、語調法は不適切なのです。
確かに、語調法を用いると、覚えるだけなら断然早いですし、実技試験がなくなった今の試験制度において、ただ合格することだけが目的なら、この方法は最高に効果的だと思います。
しかし、モールスを覚えることは、単なる暗記に留まらないものであり、実際に交信するためには、短点と長点から構成される生のモールスをそのまま聞いて、条件反射的に文字に変換できるように、音感法という方法で訓練する必要があるのです。
つまり、モールスの覚え方と言えば、私には音感法で聞き続けることぐらいしか思いつかないわけで、これまでも何度も音中心の練習素材をこのブログにアップしてきました。
ということで、モールスを使って実際に交信するためには、音を聞いて反射的に文字に変換することが必要です。
モールスの覚え方の再掲です
たとえば、欧文を覚える場合なら、
アルファベットを A から順に5文字ずつ覚えていきます。
① A から E の5文字を順番に覚える・速度:10wpm
・符号間スペース:Learning Morse で +3
② A から E の5文字をランダムで聞く
・速度:10wpm
・符号間スペース:Learning Morse で +3
③ A から E の5文字をランダムで聞く
・速度:10wpm
・符号間スペース:Learning Morse で +2
④ A から E の5文字をランダムで聞く
・速度:10wpm
・符号間スペース:Learning Morse で +1
⑤ A から E の5文字をランダムで聞く
・速度:10wpm
・符号間スペース:Learning Morse で 標準
⑥ F から J の新たな5文字を順に覚える
⑦ A から J の 10文字をランダムで聞く
:
:
基本的にはこの繰り返しです。
それと、わたしが勧める「アルファベットを順番に覚える方法」以外に、
- 短点や長点だけで構成された符号をグループ分けして覚える方法
- A(・-)とN(ー・)のような符号が反転しているものをグループ分けして覚える方法
などもありますが、
これらの方法については、符号をざっくり覚えてしまった後にやった方が効果が上がると思います。
和文についていえば「イロハ・・・」で覚えるのが昔からの定石ですが、
このブログでは「アイウ・・・」の順で覚えていくように作成しております。
また、モールスの速度は 10wpm としております。
この 10wpm という速度ですが、
「これからモールスを覚えようとしている初心者に少し速いんじゃない・・・」
って、思われる方も多いと思いますが・・・
速度が遅いモールスが、初心者用とは限らないわけで。。。
実際に交信することを視野に入れて考える練習法としては、
「適当な速さで、符号間を広く取る」
ことが重要であって、ただただ遅いだけのモールスは、かえって練習になりません。
極端に遅いモールスは、むしろ受信しにくくなるもので、
ホントは、短点と長点の比率1:3というのは、速度と共に変化した方が聞きやすくなるんです。
モールス音源にナレーションを入れてみた
今回新たな取り組みとして、
CeVIO Official Web の「音声創作ソフトウェア」で、モールス音源にナレーションを入れてみました。
これからモールスを覚える人のために(欧文編)
[ナレーション:CeVIO のキャラクター“さとうささら”]
0.0 はじめに
1.0 A - E 10wpm
1.1 A - E 10wpm Space+3
1.2 A - E 10wpm Random Space+3
こんな感じで、和文まで作っていこうかと考えているんですが。
たたこの作業、結構手間が掛かるんで、最後まで投げ出さずに完成させられるか分からないんですよ。
さて、どうなることやら。
ひとりでも多くのハムにモールスの楽しさを知ってもらえたらなあ~
なんて考えながら・・・
休日だというのに何処にもいかずに、こんなことやってます。Hi