和文の速度。
どこまで速い速度が受信できないとダメなのでしょうか?
私が勝手に思うことですが、
一言でいえば、
「ノーミスで送信できる速度まで」
ここで重要なのは「ノーミス」ってことで、
電鍵やパドルを操作して一度も訂正を出さないで送信できるという、そんな速度です。
もちろん、バグキーや複式でも一緒です。
ということで、
交信を始めるに当たって必要な受信速度は、
「一度も訂正を出さずに送信できる速度」ということで、
最低でもこの速度までは受信できるようになっていた方が良いと思います。
それじゃ、どのくらい速い和文まで受信できたらいいのでしょうか。
電鍵などのストレートキーを使ってノーミスで送信できる限界はというと、
おそらく限られた達人以外であれば、
1分間 100 字程度(25 wpm 程度)が実用上の限界で、
ストレートキーの時代なら、この速度で送受信ができればよかったと思います。
(欧文なら毎分150~180字くらいでしょうか。)
ところが今はエレキーを使って高速な送信が簡単にできてしまいます。
パドル操作で、もういくらでも・・・です。
とはいっても、限界はありますが。。。
いくらエレキーだとしても完全ノーミスで 40 wpm は厳しいんじゃないでしょうか。。。
で、パドル操作による最大速度?
もちろんノーミスでです!
このノーミスで送出できる送信速度こそが、受信における最大速度なんです。
だって、人間が手送りできる限界の速度までなら、ゼッタイに耳で聞いても聞き取れますからね。
ということで、
パソコンで作った超高速なモールスなんて、受信できなくても何も心配はありません。
そんなのは、普通の人間が送信できないような速度をキカイが作ったんですから。。。
人間が送信できないような速いモールスなんて受信できなくたって何も問題ありませんよ。
実際にそんな高速な「CQ ホレ」は聞いたことないし、誰も送信できないと思います。(私には速すぎて連続音にしか聞こえないのかも。。。)
(ただ、送信は機械打ちですが、欧文のタイプ受信で、毎分200~250字位まで受信できたという記録はあるようです。。。)
過去に、
こんな記事をアップしましたが、
アナウンサーが話すスピードで、和文で会話することは「絶対に無理」ってことが分かりました。
高級無線機に付随するメッセージキーヤーのダイヤルを一杯まで上げることで、
超高速なモールスで送信することはできます。
ところが、そんなモールス。誰も分かりません。
まぁ人間で解読できないモールスでも、キカイの力を借りれば解読させることはできるかもしれませんが。。。
でも、ここまできたら、速度の遅い RTTY と同じですよ。
■ ■
欧文の「599BK」の世界では、すでにこれに近いことが行なわれているけど。
そういう楽しみ方もあってもいいとは思いますが。。。
欧文と和文。
同じモールスですが、わたしの中では全く違った位置づけで。
コンテストスタイルの、超高速な「599BK」な欧文モールスと、
会話を楽しむための和文モールスは、ホントのところまったくの別モノなんです。
■ ■
JCluster にアップされたら自動的にパソコンが反応して、勝手に交信してログに記録する・・・
あと数年もすればこんなことができるようになるでしょうね。
(今も、メモリボタンだけで交信はできますが。)
仕事から帰ってログを確認して、
「おぉ!今日は DXCC が3エンティティも増えてるぞ・・・」
なんていう、完全ロボット運用です。
和文の交信もこうなったら、ホントにつまらないものになるでしょうね。
エレキー好きなわたしがが言うのもなんですが、
パソコンで解読できないような、バグキー符号も実は必要なんですよ。
血の通う人間だからこそ、意味が通じる。
パソコンでは絶対に解読できないという、そんな「人間的」なモールスです。
ということで、主観的ではありますが、今日言いたかったことは、
- ノーミスで送信できる速度までは受信できるようにしたいね
- パドル操作の限界を超えた速度の受信能力は必要ないんじゃないの
ってことでした。
競技受信じゃない、実践的な通信(通心)ができるように、練習しなければ。。。
と強く感じている、そんな今日このごろです。