クライアント側です。
クライアント側の構成
電鍵からのキー入力は Arduino を使ってパソコンへ渡します。
遠隔操作では必ず遅延が発生するので、電鍵操作のモニタ音はクライアント側で準備する必要があります。
今回は、Arduino で圧電スピーカを制御してトーンを発生させました。
クライアントで使用するソフトウェア
(Arduino 側)
スケッチは GPIO で受けた電鍵の ”1”、”0” 情報をシリアル通信でパソコンへ送るだけの簡単なものです。
(パソコン側)
- COM Port
Arduinoと通信します。できるだけ高速なキーイングにも対応できるように、通信速度は最大に設定しています。 - Client
東京のサーバ側と通信します。ポートとサーバ側の IP アドレスを指定します。
東京とは VPN で接続しているので、ルータのポートを開放することもないためセキュリティ的には安心です。 - TX Select
東京に設置している2台の無線機を切り替えられます。
TX1 に FT-950、TX2 に FT-857 が接続されています。「TEST」ボタン押下で、電鍵のキーダウンと同じ動作を行います。
電鍵と Arduino の接続状況
クライアント側で使う Arduino は、cwdecoder で試作したものがそのまま使えるので、今回は新たに作らずに手抜きをすることに。
新潟のクライアントから東京のサーバに接続
クライアント PC のデスクトップのキャプチャです。
FT-950 の CAT ソフトである PCC-98 が写っている方が東京側のサーバです。
この東京側のサーバは VPN を使ってクライアントからリモートで起動しています。
東京のサーバと新潟のクライアントは、今回試作したソフトで接続します。
クライアント側の電鍵操作で、東京の FT-950 からモニタ音が聞こえれば OK です。
「トトトツー・・・」の "VVV" を叩いてみたところ、
クライアント側から聞こえるモニタ音に若干遅れて、東京の FT-950 からモニタ音が聞こえてきます。
まぁ、何とかですが、新潟と東京間の遠隔電鍵操作は上手くいったようです。
ちなみに、新潟の回線は WiMAX から ADSL(実測10メガ)に変更済みです。
前の WiMAX より、若干遅延は少なくなったように感じます。
ただし、回線の遅延もあり、東京の FT-950 のモニタ音を聞きながらの電鍵操作はできないので、新潟で叩くモールスが少しも崩れずに東京まで伝わっているか正直なところ不明です。
今度家族に頼んで FT-950 のモニタ音を録音して貰おうと思います。
録音したデータをメールに添付して送って貰えば、自分の耳で確かめられます。
それと、エレキー操作でどこまで速度が上げられるかも録音を通して確かめてみたいと思います。
ちょっとだけ試験電波
新潟からホンの少しだけ試験電波(7メガ100W)を出してみたところ。。。。
東京のサーバ PC がフリーズ(?)してしまいました。
予想通りと言いますか、パソコンに回り込みが発生して遠隔不能状態に陥ってしまいました。
まぁ、パソコン周りが遠隔操作のためのケーブルだらけになったので。。。
あと1日、東京に滞在できれば、もう少しはまともに試験ができたのですが、やはり時間が足りませんでした。
流石に新潟は物理的にも距離があるのでそう頻繁に帰ることもできず、ちょっとしたハードの設定だけで済むことでも遠隔ではどうすることもできずに、とても歯痒くイライラすることばかりです。HI
この辺りの調整は次の帰省までの課題ということで、新潟では解決策を検討しておくだけとします。
回り込みはパッチンコアで止まるとは思いますが、さてどうなるか。
というアクシデントの経験を生かして、
パソコンがフリーズしても大丈夫なように「できる範囲」で対策です。
まずは、無線機の連続送信の防止からです。
これは、PCC-98 を使って簡単に遠隔操作で設定可能です。
この「menu」ボタンで設定を行います。
表示される一覧リストから項目を選んで設定するだけです。
(PC がフリーズして無線機が連続送信しないように)
FT-950の TOT を1分に設定しておきます。
デフォルトは ”OFF” です。
この OFF は怖い。
何らかのアクシデントで送信状態になってしまった場合、無線機の電源がオフするまで、または無線機が壊れるまで連続送信を続けてしまいます。
ここでは、最小時間の1分に設定しておきます。
これで、最悪な状態になっても1分で受信状態に戻ります。
私の場合は、
送信パワーも 10W に落としました。
送信出力を 10W にすると PC がフリーズするような回り込みは発生しませんが、
このまま対策なしは、絶対にダメです!
最大パワーでも絶対に回り込まないように対策し、
そして、小さなパワーで運用するべきです。
ということで、本格的な遠隔運用はもう少し先になりそうです。
FT-857 の方も TOT を設定する必要がありますが、FT-857 では遠隔設定ができないので、次回の帰省まで持ち越しです。
新潟のクライアントで使用するマイクロフォンに合わせてマイクレベルを調整する必要がありますが、これも新潟と東京で通しで試験を行う必要がありますが、体が一つしかないので。。。
どうしたものかと、思案中です。
ということで、
この遠隔操作プロジェクトですが、
もう少しだけ調整やその他の作業で時間が必要です。
あと、
ワーストケースで考えると、もう一つだけ(もう一段)、何らかの方法で、
- パソコンのリセット
- 無線機の電源入り切り
ができる仕組みが必要だと思います。
(アクシデント発生時の対応は、家族に頼めれば良いのですが。。。)
もう少し考えるか。。。