プリント基板 CAD で有名な EAGLE の部品ライブラリを KiCad でも使えるようにコンバートしました。
昨年のトラ技(2013.5)に「トラ技オリジナル EAGLE 用部品データ」が CD で付いてきましたが、今日はその中に入っていた EAGELE 用の部品ライブラリ(約2,000種)を KiCad でも使えるようにデータを変換してみました。
KiCad へ変換できるコンバータを Google で調べた結果、以下のページが見つかりました。
それでは、簡単に作業記録です。
1. コンバータツール「Eagle2Kicad」のダウンロード
ページの右の方にある「Download ZIP」でファイルを落として、適当なフォルダへ解凍しておきます。
2. 実行には python3.x が必要
この「Eagle2Kicad」は Python で動作します。
インストールがまだならここから python3.x を落としてインストールします。
3. それでは実行
準備が整ったところで早速実行してみます。
先ほど解凍したフォルダの中にある、Start.py を実行します。
すると、GUI でメニューが表示されます。(親切です!)
- メニューの「Convert Library」を選択します。
今回は部品ライブラリのコンバートが目的なので ”Convert Library" を選択します。 - コンバートする EAGLEのライブラリ「*.lbr」を選択します。
- 続いて、KiCad の「*.lib」と「*.mod」の2つのファイルの出力先を指定します。
私は KiCad のライブラリ・ブラウザにライブラリ名が綺麗に並ぶように、ファイル名の先頭に CQ出版 の ”C_” を付けて、「C_*.lib、C_*.mod」としました。 - コンバート成功のダイアログが表示されます。
この時、幾つかのライブラリで ”Can’t convert ‘NoneType’ object to str implicitly” というエラーが発生しましたが、コンバートは途中で止まることはなく、最後にファイルも作成されました。
KiCad のライブラリ・ブラウザで確認しましたが、全ての部品が正しくリストアップされているか分かりませんが、部品はしっかり表示されました。
ライブラリ・ファイルはテキストファイルで書かれているので変換過程のどの部分でインポートできずにエラーとなっているのか調査は可能だと思います。
暇を見つけて調査してみます。
4. KiCad のライブラリ・ブラウザで表示
実際に、インポートしたライブラリを KiCad に読み込ませて表示してみたところ、取り敢えずは使えそうな。。。そんな感じはします。
そもそもが EAGLE のライブラリなので部品のリファレンスや定数の表示方法に完全に互換があるとは思えないので、最終的には多少のモジュールの修正は必要ではないかと思っています。
左側のリスト内の「C_*」が、今回インポートしたライブラリ群です。
さてと、
これから ATmega328 最小構成で動作する「ARDUINO CW KEYER」の回路でも書くとします。